2015年11月28日土曜日

介護福祉士試験過去問 第27回問題21



問題21  Dさん(42歳、男性)は、営業の仕事をしていた。休日に趣味のサイクリングの最中、交通事故に遭った。脊髄(せきずい)を損傷し、対麻痺(ついまひ)の状態になり、車いすで移動する生活になった。

Dさんに関する次の記述のうち、ICF(International Classification of Functioning ,Disability and Health : 国際生活機能分類)における「心身機能・身体構造」と「活動」の関係を示すものとして、適切なものを1つ選びなさい。

1 移動に車いすを使う生活になり、退職することになった。

2 上肢は自由に動かせる状態であり、車いすで移動できるようになった。

3 玄関の周りをバリアフリーにすることで、一人で外出できるようになった。

4 サイクリングの楽しさを忘れられず、車いすマラソンに取り組む準備を始めた。

5 脊髄(せきずい)損傷(そんしょう)のために、排尿コントロールが困難になった。




正答:2
交通事故で脊髄を損傷し、対麻痺(ついまひ)の状態になったのは「心身機能・身体構造」の低下です。「車いす」で移動ができる「活動」することができるようになった。




ICF(International Classification of Functioning ,Disability and Health : 国際生活機能分類)の問題もよく出てくるので、整理しておきましょう。


●ICFは、人の生活とその機能を3つでとらえます。

1 心身機能・身体構造(生理学的・解剖学的な機能・構造)

2 活動(生活における課題や行為の個人による遂行)

3 参加(生活・人生場面へのかかわり)


3つの生活機能が低下した状態を


機能・構造障害(例:脳梗塞による片麻痺)

活動制限(例:片麻痺により入浴、排泄、移動などに支障をきたす)

参加制約(例:車いすでの入店を断られた)



4 健康状態(例:病気、ストレス)

5 環境因子(例:家族や住宅、社会制度、社会サービスなど人々が生活している環境)

6 個人因子(例:個人の生活背景)

これら6つが相互に作用し合うとしています。


環境因子と個人因子のことを背景因子といいます。

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