2015年11月9日月曜日

介護福祉士試験過去問 第27回問題2



問題2 「障害者差別解消法」に関する次の記述のうち、適切なものを一つ選びなさい。

1 「障害者総合支援法」の基本的な理念のもと、障害者の差別の解消を具体的に実施するためのものである。

2 障害者を身体障害、知的障害および精神障害のある者に限定している。

3 行政機関に対して、障害者に対する合理的配慮を法的義務としている。

4 差別について具体的に定義し、その解消に向けた措置等を定めている。

5 この法律以前に、障害を理由とする差別や不利益な取り扱いの禁止について定めた条例を制定した地方公共団体は存在しない。

(注)1 「障害者差別解消法」とは、「障害を理由とする差別の解消の推進に関する法律」のことである。

  2 「障害者総合支援法」とは、「障害者の日常生活及び社会生活を総合的に支援するための法律」のことである。




こういう問題がでてくると、正直、心が折れます。っていうか、最初から飛ばしてしまいます。後でゆっくり解く問題だと思います。5択問題を解くテクニックとしては、おかしいと思う文章をどんどんはずしていくことです。そうすれば、5択が4択、4択が3択、3択が2択になります。

あとは運しだいですが、介護福祉士試験の場合は、外国人も受けているので、「素直」に解くというのが大切です。介護福祉士は別に介護福祉士の資格がなくても、介護職員として働くことができます。別に介護福祉士の資格を持っていようが持ってなかろうが、問題の出題者にとってどうでもいい資格です。わざわざ、変化球を投げて、ケアレアミスを誘うほどの試験ではありません。

●素直に問題を解く

問題を解くコツとしては、おかしなキーワードを探すということです。たとえば、5の「存在しない」っておかしくないですか。それから、2の「限定している」もおかしいです。これだけで、5択から3択になりました。

●「存在しない」「限定している」のようなものは選ばない。

1の文章においては、(注)を読むと、「障害者総合支援法」はどちらかというと、障害者差別というより、障害者支援のためのもので、「障害者差別解消法」の基本的理念ではないと思いませんか。

4の文章においては、「差別について具体的に定義し」ところが、差別って定義できるものなのかしらと思いませんか。


解答は3です。



説明文

×1:障害者差別解消法の第一条「この法律は、『障害者基本法』の基本的な理念にのっとり、全ての障害者が、障害者でない者と等しく、基本的人権を享有する個人としてその尊厳が重んぜられ・・・」

×2:障害者差別解消法の第二条の一に「 障害者 身体障害、知的障害、精神障害(発達障害を含む。)その他の心身の機能の障害(以下「障害」と総称する。)がある者であって、障害及び社会的障壁により継続的に日常生活又は社会生活に相当な制限を受ける状態にあるものをいう。」

○3:第7条の2 行政機関等は、その事務又は事業を行うに当たり、障害者から現に社会的障壁の除去を必要としている旨の意思の表明があった場合において、その実施に伴う負担が過重でないときは、障害者の権利利益を侵害することとならないよう、当該障害者の性別、年齢及び障害の状態に応じて、社会的障壁の除去の実施について必要かつ合理的な配慮をしなければならない。

×4:障害者差別には定義がありません。

×5:北海道、岩手県、茨城県など、条例を制定してる地方公共団体が多くあります。

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