2015年12月31日木曜日

介護福祉士試験過去問 第27回問題54





問題54  機能性尿失禁がある利用者の介護に関する次の記述のうち、最も適切なものを1つ選びなさい。

1 症状の改善に、骨盤底筋群を鍛える体操が効果的である。

2 尿路の疾患が疑われるので、泌尿器科の受診を勧める。

3 トイレを洋式に替えて、洗浄機能付き便座を設置する。

4 留置カテーテルを使用する。

5 早めのトイレ誘導を行う。



正答:5


排尿機能は正常にもかかわらず、身体運動機能の低下や認知症が原因でおこる尿失禁です。早めのトイレ誘導が必要です。


尿失禁は症状のパターン

1 切迫性尿失禁
2 腹圧性尿失禁
3 溢流(いつりゅう)性尿失禁
4 機能性尿失禁
5 混合型尿失禁

2015年12月30日水曜日

介護福祉士試験過去問 第27回問題53





問題53 おむつ交換時に配慮することとして、最も適切なものを1つ選びなさい。


1 他の利用者がいる場合でも「おむつを替えますよ」と直接的な表現で伝える。

2 清拭(せいしき)用の温タオルの温度を感じるために、手袋は使わずに陰部を拭(ふ)く。

3 陰部洗浄をする場合は、ぬるま湯を使う。

4 紙おむつの腹部のテープは、上のテープと下のテープを平行に止める。

5 腹部とおむつの間に隙間(すきま)を作らない。



正答:3


2015年12月29日火曜日

介護福祉士試験過去問 第27回問題52





問題52 入浴介護に関する次の記述のうち、最も適切なものを1つ選びなさい。

1 埋込式ペースメーカーを装着している人は、シャワー浴にする。

2 人工(じんこう)肛門(こうもん)(ストーマ(stoma))のある人は、湯が入らないように装具をつける。

3 酸素療養中の人は、鼻カニューレを外して入浴する。

4 血液透析を受けている人は、透析直後の入浴を控える。

5 腹水がある人は、様式タイプの浴槽に横たわった状態で入浴する。



正答:4

2015年12月28日月曜日

介護福祉士試験過去問 第27回問題51





問題51  食品の凝固に関する次の記述のうち、正しいものを1つ選びなさい。


1 ゼラチン(gelatin)は沸騰した湯で溶かす。

2 寒天は常温で固まる。

3 片栗(かたくり)粉(こ)は熱湯で溶いてから加える。

4 ペクチン(pectin)は精製塩で固まる。

5 増粘剤(とろみ剤)は添加後、かき混ぜずに提供する。




解答

×1:ゼラチンは冷蔵庫などで、20℃以下で凝固します。

○2:寒天は40~50℃で凝固しますので、常温で固まります。

×3:片栗粉は、水で溶いてから加えます。

×4:ペクチン(pectin)は、糖分と酸で固まります。

×5:増粘剤(とろみ剤)は、加えてからかき混ぜます。

2015年12月27日日曜日

介護福祉士試験過去問 第27回問題50





問題50  介護が必要な利用者の状況に応じた食事の提供に関する次の記述のうち、最も適切なものを1つ選びなさい。

1 片(かた)麻痺(まひ)の人には、頭部を後屈させて介護する。

2 視覚障害の人には、クロックポジションで説明する。

3 嚥下(えんげ)障害(しょうがい)の人には、食事の温度は体温と同程度にする。

4 構音障害の人には、会話をしながら食事することを勧める。

5 認知症(dementia)の人には、その人が好む献立を繰り返し提供する。




正答:2

2015年12月26日土曜日

介護福祉士試験過去問 第27回問題49






問題49  Lさん(83歳、女性)は、誤嚥(ごえん)性(せい)肺炎(はいえん)(aspiration pneumonia)の既往があり、要介護2の判定を受けている。週2回、通所リハビリテーションを利用している。今日、通所リハビリテーションに来たLさんは、提供された食事をほとんど食べていない。食事以外に摂取している水分は、1日200~300mlだという。Lさんの手の甲の皮膚をつまむと、つまんだ形がそのまま残った。尿量も少なく、尿の色は濃い黄色であった。

 Lさんへの対応として、適切なものを1つ選びなさい。

1 散歩を勧める。

2 入浴を勧める。

3 コーヒーを勧める。

4 おやつにゼリーを勧める。

5 食事の一時休止を勧める。




正答:4

水分の摂取量が少なく、脱水のおそれがありますので、水分の補給をします。高齢になると、嚥下機能の低下も見られ飲み込みがうまくいかないような場合はゼリーが適当です。そうすると飲み込みがしやすくなります。

2015年12月25日金曜日

介護福祉士試験過去問 第27回問題48






問題48  視覚障害のある利用者の歩行介助をするときに、利用者に介護者のからだを握ってもらう基本的部位として、最も適切なものを1つ選びなさい。


















1 A

2 B

3 C

4 D

5 E



正答:3



●視覚障害者の歩行介助

1 介護者は視覚障害者の半歩前に立ち、後方から介護者の肘の上を握ってもらい、視覚障害者の肘が直角になる位置で歩行誘導する。

2 道路上での誘導は、足を高く上げて障害物や道のでこぼこに履物を引っかけないように説明しながら誘導する。

3 横断歩道や信号はその旨伝え、周囲の状況と合わせて説明しながら渡る。

4 階段昇降時の誘導:階段の手前で直角につけて立ち止まり、説明後介護者が1段目を上り止まる。次に、視覚障害者が足先で段を確認し上る。以後、介護者が1段先行し昇段、最終段まで来たところで説明し両足をそろえて止まる。降りるときも同様の方法で行う。

5 狭い場所の誘導:介護者の誘導している腕を背中に回し、視覚障害者と前後して通過する。その際、障害物や周囲の状況をあらかじめ伝えて通過する。

2015年12月24日木曜日

介護福祉士試験過去問 第27回問題47






問題47  ボディメカニクスの基本原則に関する次の記述のうち、適切なものを1つ選びなさい。

1 介護者の支持基底面積は、狭くとる方が身体は安定する。

2 介護者は体幹をねじらず、足先を移動の方向に向ける。

3 介護者は大きな筋群よりも、指先や腕の力を使う。

4 介護者は重心を、できるだけ高くする。

5 利用者の身体をベッド上で水平移動する場合は、背部が接する面積を広くする。




正答:2




ボディメカニクスを利用した介助にかんする過去問題 正答

問題

1 移乗・移動介助では介護者は、自分の身体をねじらないように介助する。

2 移動介助をする場合、介助者は支持基底面積を広くする。

3 移動介助では介護者は利用者にできるだけ近づく。



●介護のボディメカニクスの基本

1 支持基底面を広くとる。足幅を前後左右に広げて立位を安定させる。

2 重心を低くする。膝を曲げて腰を落とすことで姿勢を安定させる。

3 介護者と要介護者の重心を近づける。近づくことで容易に介助しやすくなる。

4 重心の移動をスムーズにする。持ち上げずに水平に滑らせる。移動方向に足先を向ける。

5 小さくまとめる。手は胸元で組んでもらったり膝を曲げて四肢をなるべく体幹部に近づける。

6 てこの原理を利用する。持ち上げずに支点を作る。

7 大きな筋群を利用する。大腿部、臀部などの大きな筋肉を使う。

2015年12月23日水曜日

介護福祉士試験過去問 第27回問題46






問題46  右片(みぎかた)麻痺(まひ)の利用者がベッドから立位になるときの介護方法として、適切なものを1つ選びなさい。

1 利用者の右(みぎ)膝(ひざ)に手を当て、立ち上がるのを補助する。

2 麻痺側(まひそく)の下肢を外転させる。

3 背すじを伸ばしたまま立ち上がるように、声をかける。

4 ベッドに深く腰掛けるように、声をかける。

5 利用者の左側に立つ。





解答

○1:右ひざに手を当てることで、麻痺の右側の膝おれを防止することができます。

×2:麻痺側の下肢をねじると転倒しやすくなります。

×3:前にかがむ状態の方が立ちやすいです。

×4:ベッドに浅く掛けた方が立ちやすいです。

×5:患側に立つのが原則です。右片麻痺なので右側に立ちます。

2015年12月22日火曜日

介護福祉士試験過去問 第27回問題45







問題45  介護が必要な利用者の口腔(こうくう)ケアの方法として、適切なものを1つ選びなさい。

1 ベッド上で実施する場合、仰臥(ぎょうが)位(い)(背臥位(はいがい))にする。

2 全部床義歯(総入れ歯)の場合、上からはずす。

3 ブラシの部分が大きく硬い歯ブラシを選ぶ。

4 うがいができる場合、ブラッシング前にうがいをする。

5 舌(ぜっ)苔(たい)は残さず取り除く。



口腔ケアの問題はよく出題されます。


解答

×1:仰臥位だと誤嚥性肺炎をおこす可能性があります。ベッドをギャッジアップし、できるだけ上半身を起こしましょう。または、側臥位(横向き)にして口腔ケアをします。

×2:総義歯を外す順序は下あごから外して上あごです。また、義歯を装着するときは上あごから下あごとなります。

×3:ブラシは柔らかめのものがいいでしょう。硬い歯ブラシは歯茎を傷つけます。

○4:ブラッシング前にうがいをする効用は、乾燥した口腔に湿り気を与え、粘膜の損傷を予防します。乾燥して固まった汚れが水分で柔らかくなり除去しやすくなります。

×5:舌苔を取りすぎると、舌乳頭を傷つけてしまい、剥がれ落としてしまいます。すると、その舌乳頭が唾液と混ざって細菌のエサとなり、口臭がひどくなってしまいます。



2015年12月21日月曜日

介護福祉士試験過去問 第27回問題44







問題44  電気かみそりを使ったひげそりの方法として、適切なものを1つ選びなさい。

1 蒸しタオルを当ててひげを柔らかくする。

2 電気かみそりを皮膚に強く押し当てる。

3 電気かみそりを皮膚に対して直角に当てる。

4 ひげの流れに沿って剃(そ)る。

5 顎(あご)の下などの湾曲した部分は、皮膚を寄せるようにして剃(そ)る。




正答:3

2015年12月20日日曜日

介護福祉士試験過去問 第27回問題43







問題43  トイレの環境整備として、最も適切なものを1つ選びなさい。

1 就寝時の寝室よりも照明を明るくする。

2 介助が必要な場合は、洋式便所の後方に介助スペースを確保する。

3 出入り口の扉は、外開きより内開きの方が良い。

4 L字型手すりの直径は、50㎜程度を目安にする。

5 縦手すりは、様式便座の先端よりも後方の側面に設置する。




解答

○1:

×2:前方にスペースがあったほうが利用しやすい。

×3:便所の戸は、外開きが望ましいです。 内開きの場合、便所内で倒れたときに身体が障害物になり救助に障害になります。

×4:女性のように手の小さな人の場合直径2.8~3.2cm、男性の場合3.4~4.0cm程度が程よい太さとされています。

×5:便座の先端の方でなければ不便です。

2015年12月19日土曜日

介護福祉士試験過去問 第27回問題42







問題42  介護保険の給付対象となる住宅改修として、正しいものを1つ選びなさい。

1 寝室の近くにトイレを増設する。

2 階段に昇降機を設置する。

3 手すりを取り付けるために壁の下地を補強する。

4 浴室内にすのこを置く。

5 浴室に暖房機を設置する。



正答:3



●介護保険の給付対象となる住宅改修

1 手すりの取り付け:転倒予防、移動、移乗動作のための手すりの設置

2 段差の解消:床の段差解消のための工事

3 滑りの防止、移動の円滑化などのための床や通路面の材料の変更:浴室、居室、通路面

4 引き戸などへの扉の取り替え:アコーディオンカーテンへの取り替え、開き戸を引き戸や折れ戸、ドアノブの変更

5 洋式便器などへの便器の取り替え:和式便器から洋式便器(暖房・洗浄機能付きなど)

2015年12月18日金曜日

介護福祉士試験過去問 第27回問題41





問題41  生活に関する次の記述のうち、最も適切なものを1つ選びなさい。

1 生活は、食事と排泄(はいせつ)と睡眠の3つの要素で構成される。

2 生活空間とは、居間と寝室のことである。

3 生活圏とは、どのライフステージ(life stage)でも同じである。

4 高齢者の生活様式は、画一化されている。

5 生活時間は、その人独自のものがある。


問題41から問題60までは、生活支援技術です。





解答

×1:生活の三要素は衣食住、健康の三要素は食事と排泄(はいせつ)と睡眠です。

×2:生活空間とは、日常生活の範囲のことなので、居間と寝室だけではありません。

×3:生活圏とは、人間の生活のための行動の範囲で、買物、医療、レクリエーション、教養、通勤、通学などの行動が行われる範囲のことです。この生活圏は、幼年期、児童期、青年期、壮年期、老年期などのそれぞれの段階で変わってきます。

×4:多様化しています。

○5:



生活支援に関する過去問題 正答


1 生活とは命の維持し育むための活動のことである。

2 介護者は利用者の生活習慣や意志の尊重をしなければならない。

3 生活支援の基本視点として大切なのは、介護者の意向より利用者の意志を尊重することである。

4 介護における生活支援とは障害があっても、健常者と同じように自分らしい生活をおくれるよう支援することである。

5 介護における生活支援では、利用者ができることに焦点をあてる。

2015年12月17日木曜日

介護福祉士試験過去問 第27回問題40





次の事例を読んで、問題39、問題40について答えなさい。

[事例]

 J介護福祉職は介護老人福祉施設で勤務して1年目である。担当利用者Kさんの家族が面会に来た時に、「衣服が散らかっているから整理して欲しい」と言われた。J介護福祉職は自分の判断で衣服の整理を行った。その1週間後、Kさんの家族から、「まだ十分に整理できていない」と苦情を受けた。J介護福祉職にとっては初めての苦情であった。J介護福祉職は上司に報告した。



問題40  その後、J介護福祉職は上司に、家族への対応方法について相談した。上司のJ介護福祉職への助言として、最も適切なものを1つ選びなさい。

1 「家族の指摘は気にしなくていいですよ」

2 「家族とKさんが一緒に衣服の整理をするように伝えたらどうですか」

3 「家族に衣服の数を減らすように助言したらどうですか」

4 「私に相談する前に自分で考えてください」

5 「私と一緒に考えましょう」




正答:5 スーパーバイザーとして、いっしょに考えていく姿勢で接することが望ましいです。

2015年12月16日水曜日

介護福祉士試験過去問 第27回問題39





次の事例を読んで、問題39、問題40について答えなさい。

[事例]

 J介護福祉職は介護老人福祉施設で勤務して1年目である。担当利用者Kさんの家族が面会に来た時に、「衣服が散らかっているから整理して欲しい」と言われた。J介護福祉職は自分の判断で衣服の整理を行った。その1週間後、Kさんの家族から、「まだ十分に整理できていない」と苦情を受けた。J介護福祉職にとっては初めての苦情であった。J介護福祉職は上司に報告した。



問題39  J介護福祉職が上司に報告する内容として、最も適切なものを1つ選びなさい。

1 Kさんの最近の日常生活のこと

2 衣服の整理の仕方に問題がないこと

3 自分が責任を持って苦情処理すること

4 苦情を受け、まだ解決していないこと

5 衣服の散乱は、Kさんの認知症(dementia)の悪化が原因だということ




正答:4 苦情を受けた事実を、ありのままに報告する。


2015年12月15日火曜日

介護福祉士試験過去問 第27回問題38





問題38  介護福祉職が行う報告に関する次の記述のうち、最も適切なものを1つ選びなさい。

1 状況を詳細に述べてから結論を報告する。

2 自分の主観的意見を中心に報告する。

3 報告の内容にかかわらず、報告のタイミングは上司の都合に合わせる。

4 指示を受けた仕事の報告は、指示者へ行う。

5 抽象的な表現に整理して報告する。





解答

×1:まず、結論から話します。それから詳しい内容を話します。

×2:主観的ではなくて、客観的に見た事実を報告するようにします。

×3:急ぐ報告がある場合は上司の都合に関係なく速やかに報告をします。

○4:行き違いが生じないように指示を受けた人に対して報告するのが原則です。

×5:抽象的な表現より具体的内容で報告します。




報告に関する過去問題 正答


1 援助者間で報告・連絡しあう場合、事実と意思は区別しながら内容を一つひとつ確認し、必要に応じてメモを取る。

2 施設の介護職員が行う記録等は、利用者数、利用者の状態と介護内容、特別に変わった状況等を記録し、勤務交替時に報告する。



2015年12月14日月曜日

介護福祉士試験過去問 第27回問題37





問題37 行動・心理症状(BPSD)のある認知症(dementia)の人への介護福祉職の対応として、最も適切なものを1つ選びなさい。

1 「何もやる気がしない」に対して、励ます。

2 「失敗しそうで怖い」に対して、かかわりを少なくする。

3 「財布を盗まれた」に対して、利用者と話し合う。

4 「亡くなった人が立っている」に対して、受容する。

5 「夫が呼んでいるので家に帰りたい」に対して、帰らないように指示する。




正答:4 現実と違っていても、本人の主張を受け入れる態度で接するとこだわりも消えます。

2015年12月13日日曜日

介護福祉士試験過去問 第27回問題36




問題36  Hさん(80歳、女性)は、介護老人福祉施設に入所している。アルツハイマー型認知症(dementia of the Alzheimer’s type)と診断されており、複数の話題や複雑な内容を理解することは困難である。いつも同じ話を繰り返している。

 Hさんが同じ話を繰り返すときの介護福祉職のかかわり方として、最も適切なものを1つ選びなさい。

1 時間の流れに沿って、話すように伝える。

2 新しい話題を提供する。

3 話の内容に沿った会話をする。

4 ゆっくり、はっきり話すように伝える。

5 途中で話を中断する。




アルツハイマー型認知症は本文に書かれているとおり、複数の話題や複雑な内容を理解することは困難です。いつも同じ話を繰り返しています。長文には問題を解くヒントがあります。アルツハイマー型認知症を知らなくても、文章を読めば、どういう症状がわかりますので、自分の知らない病気が出たからといって、あわてないようにしましょう。




正答:3 アルツハイマー型認知症は自分の世界に入っていることが多いです。その世界に合わせてあげることで、本人は安心します。

2015年12月12日土曜日

介護福祉士試験過去問 第27回問題35




問題35 利用者と家族が対立しているとき、介護福祉職の初期の対応として、最も適切なものを1つ選びなさい。

1 両者がそれぞれの思いを語り合う場をつくる。

2 どちらが正しいか、専門職としての判断を伝える。

3 他の家族の解決例を紹介する。

4 利用者の判断が間違っている場合、家族の判断を支持する。

5 専門職としての役割を果たすために、責任を持って一人で対応する。





正答:1

2015年12月11日金曜日

介護福祉士試験過去問 第27回問題34




問題34  介護福祉職が利用者とコミュニケーションを図るときの基本として、最も適切なものを1つ選びなさい。

1 緊張感が伝わるように、背すじを伸ばして接する。

2 愛称で呼んで心理的距離を近づける。

3 自分の意見と違っても賛同する。

4 利用者の言葉に感情的に反応する。

5 利用者の主観的な訴えに耳を傾ける。




正答:5 利用者にたいして傾聴の態度です。



介護職と利用者とのコミュニケーションに関する過去問題 正答


問題

1 コミュニケーションの基本として大切なことは、自分自身の感情に気付く(自己覚知)、相手をありのまま受け止める(受容)、利用者のお話をしっかり聞く(傾聴)などである。

2 利用者と介護者との相互の信頼関係の形成を図るために、介護従事者は簡潔な自己紹介をした上で、利用者がどのような生活を送りたいかを聞く。

3 高齢者のコミュニケーションの中で、「なぜ」「どうして」という問いかけは、利用者を混乱に追い込むことがある。


4 介護援助におけるコミュニケーションでは、「はい」「いいえ」でしか答えられない質問は、利用者の言いたいことを制限し、介護従事者主導の展開になりがちである。


2015年12月10日木曜日

介護福祉士試験過去問 第27回問題33




問題33 バイステック(Biestek ,F.)の7原則を介護場面に適用したときの記述として、適切なものを1つ選びなさい。

1 「個別化」とは、利用者に具体的な指示を出すことである。

2 「意図的な感情表出」とは、介護福祉職の感情表出を大切にすることである。

3 「統制された情緒的関与」とは、利用者の感情をコントロールしてかかわることである。

4 「受容」とは、利用者の同意を得ることである。

5 「非審判的態度」とは、介護福祉職の価値観で評価せずに利用者にかかわることである。



問題33から問題40問はコミュニケーション技術の問題になります。

バイスティックの7原則はよく出てくる問題です。クライエントとの関係構築、面接場面での援助者のあり方について7つに区別しています。

1受容的態度
2個別化
3統制された情緒関与
4非審判的態度
5自己決定
6秘密保持
7意図的な感情表出


正答:5




バイスティックの7原則に関する過去問題 正答


問題

1 バイステック(Biestek,F.)は個別援助技術(ケースワーク)での援助原則としてよく知られて7原則を提唱したがそれは,個別化,意図的な感情表出,統制された情緒関与,受容,非審判的態度,自己決定,秘密保持である

2 ケースワークの原則である「個別化」とは、援助者は偏見や先入観を排し,人間についての知識を広く深く身に付けることを通して、利用者を個人として理解するということである。

3 ケースワークの原則である「秘密保持」とは援助者は利用者に関する秘密を守らなければならないということである。

4 ケースワークの原則である「非審判的態度」とは援助者は利用者を審判したり、批判してはいけないということである。

5 ケースワークの原則である「意図的な感情の表出」とは援助者は利用者がその感情を自由に表現できるように援助しなければいけないということである。

6 ケースワークの原則である「受容」とは、援助者は利用者の道徳的批判や価値観を超えて、あるがままに受け入れるということである。

7 ケースワークの原則である「自己決定」とは援助者は利用者の自分で決める権利を認識しなければならないということである。

8 ケースワークの原則である「統制された情緒関与」とは、利用者が援助者から適切な反応を受けたいというニーズを前もって認識し理解しなければならないということである。

2015年12月9日水曜日

介護福祉士試験過去問 第27回問題32




問題32 Gさん(30歳、女性)は介護福祉職として介護老人福祉施設で働いてから1年が経過した。最近、夜勤で初めて利用者の看取りを行い、無力感を経験した。その後、気持ちの落ち込みがあり、仕事にも支障が出そうになった。


 Gさんへの職場の対応として、最も適切なものを1つ選びなさい。

1 看取りのケアについてチームで話し合いをする。

2 Gさんの好きなものをプレゼントする。

3 気持ちが楽になるように、親睦会(しんぼくかい)を開く。

4 看取りの経験を忘れるように、しばらく夜勤を免除する。

5 仕事に支障が出そうになったので、長期休暇を取ってもらう。




こういう問題は話し合いやコミュニケーションのなかでしか解決できないものです。カンファレンスを開いて、良かった点や頑張った点を明らかにしましょう。今後の看取り介護につなげていくなどのプロセスをとることが大切です。


正答:1



2015年12月8日火曜日

介護福祉士試験過去問 第27回問題31



問題31  疥癬(かいせん)(scabies)とその対策に関する次の記述のうち、適切なものを1つ選びなさい。

1 マダニが皮膚に寄生することで発生する皮膚病である。

2 感染した皮膚に変化が見られない。

3 感染した利用者は他の利用者と同室でよい。

4 感染した利用者の衣類や寝具の洗濯は他の利用者のものと一緒でよい。

5 感染した利用者の入浴は順番を最後にする。




疥癬(かいせん)はヒゼンダニが皮膚の最外層である角皮層に寄生し、人から人へ感染する皮膚感染症です。アレルギーの原因となる人家の畳やカーペットに潜むダニとは全く別の種類です。非常に多数のダニの寄生が認められるノルウェー疥癬(角化型疥癬)と、少数寄生であるが激しい痒みを伴う普通の疥癬があります。





解答

×1:疥癬(かいせん)は、ヒゼンダニの寄生による皮膚感染症です。

×2:湿疹、虫さされ、じんましんなどと似た病状がみられます。

×3:同室の場合、本人の同意、あるいは他の利用者の同意が必要になるケースもあります。「同室でよい」という断言は不適切です。ノルウェー疥癬の場合は個室管理が必要です。

×4:感染の可能性を考慮し分けて洗濯します。

○5:最後に入浴することで、感染のリスクが少なくなります。





●疥癬に関する過去問題の正答



1 疥癬(かいせん)は、ヒゼンダニの寄生による皮膚感染症である。

2 角化型(ノルウェー)疥癬患者は、個室管理が必要である。




角化型(ノルウェー)疥癬は非常に感染力が強いですから個室管理が必要になってきます。






■一般の疥癬


1 基本的に個室隔離の必要はないが、人との直接接触を避けるように指導する。患者の協力が得られないような場合には、個室隔離を考慮する。

2 患者に直接触れる医療器具(血圧計・体温計など)は患者専用とする。

3 患者や患者の衣服、リネン類に接触する時は、ディスポガウンと手袋を着用する。

4 患者の肌着は毎日洗濯する。個人のものは50℃以上の湯に10分間浸漬した後に洗濯する。

5 入浴は最後で、入浴後は熱湯でよく洗い流す。湯を介した感染はないが脱衣室での感染に注意する。

6 交換したタオルやシーツ類はビニール袋に入れて室外に持ち出す。

7 掃除は吸引清掃を行い、ベッドや床の消毒は必要ない。

8 患者の手が触れるところはアルコール清拭を行う

9 患者が使用した食器は通常通りの取り扱いでよい

10 検査を依頼する部門には必ず疥癬患者であることを明示する。




■角化型疥癬(ノルウェー疥癬)


1 高齢者、重症感染症、悪性腫瘍、免疫不全、ステロイド使用者などに好発する

2 感染力が非常に強く、個室隔離が必要である。

3 患者に直接触れる医療器具(血圧計・体温計など)は患者専用とする。

4 部屋専用のディスポガウンと手袋を使用する。

5 患者の肌着は毎日洗濯する。個人のものは50℃以上の湯に10分間浸漬した後に洗濯する。

6 入浴は最後で、入浴後は熱湯でよく洗い流す。

7 ベッドを含めた寝具、床、カーテンなどの入念な吸引清掃を行う。(HEPAフィルター付の掃除機を使用する)

8 ベッドや床の消毒は必要ない

9 移動時はベッドごと行う

10 患者の手が触れるところはアルコール清拭を行う。

11 病室から出るゴミは、密封して一般ゴミとして廃棄する。医療廃棄物は病室内に容器を設置し処理する。

12 ベッドのマットレスは患者使用後10日間は使用しない。

13 個室解除時・退院時カーテンの交換も行う。

14 使用したマットは、疥癬と明記してマット消毒に出す。

2015年12月7日月曜日

介護福祉士試験過去問 第27回問題30



問題30  内閣府が2010年(平成22年)に実施した「高齢者の住宅と生活環境に関する意識調査」の「自宅における転倒事故」に関する回答の中で、転倒が最も多かった場所として、正しいものを1つ選びなさい。

1 玄関・ホール・ポーチ

2 居間・茶の間・リビング

3 庭

4 便所

5 浴室



たいていの人は浴室をイメージするのではないでしょうか。でも、浴室にいる時間は1日の間でも短いです。もしかしたら、3日に一度しか入らないかもしれません。立っている時間が多いと、転倒する確率も高くなります。





正答:3





2015年12月6日日曜日

介護福祉士試験過去問 第27回問題29



問題29  車いす操作の安全性に関する次の記述のうち、最も適切なものを1つ選びなさい。

1 車いすの点検は介護福祉職が気づいたときに行う。

2 ブレーキが利きやすいように空気圧を下げる。

3 利用者が乗っている車いすを2台同時に押す。

4 ドアを片手でおさえながら、利用者の車いすを押す。

5 急勾配(きゅうこうばい)のスロープを降りるとき、車いすは後ろ向きにする。



常識問題のような気がします。車いすの点検は普通は車いすを使用する前です。空気圧を下げるとブレーキー利きが悪くなります。車いすを2台同時に押すことは不可能です。片手で車いすを押すことになります。ドアをおさえながらも不可能です。




解答

×1:車いすを使用する前に、安全のため各部の点検を行うのが原則です。

×2:空気圧が低すぎると駆動が重くなります。ブレーキの効きが悪くなります。高すぎるとクッション性が悪くなります。

×3:利用者一人につき介助者は一人でなければ、安全性の確保は困難です。

×4:前進するときは必ず両手で押します。ドアがあるときは、まずドアを開けておいてから前進します。

○5:坂が急なときはブレーキを軽く使いながら、後ろ向きに一歩ずつ下ります。

2015年12月5日土曜日

介護福祉士試験過去問 第27回問題28



問題28 Eさん(80歳、男性)は、介護老人保健施設に入所して3か月になる。最近、夜間に大声で介護職員を呼び、介護職員が駆けつけると、「何でもない」と返事をすることが繰り返されている。そこでF介護福祉職は、Eさんの行動の意味やその背景にある気持ちを把握するため 、Eさんの話を聞いた。Eさんは、「夜になって、一人でこれからのことを考えているとつらい気持ちになって、つい職員さんを呼んでしまうのです。でも職員さんが来てくれると、結局何も言えなくなってしまうのですよ。いつも申し訳ないと思ってはいるのですが」と話した。F介護福祉職は、Eさんの了解のもと、その内容とその意味するところを他の介護職員に会議の場で伝えた。

 会議の場でのF介護福祉職の支援行動の意味として、最も適切なものを1つ選びなさい。

1 利用者本位

2 プライバシーの保護

3 総合的なサービスの提供

4 利用者ニーズの代弁

5 後継者の養成



正答:4


2015年12月4日金曜日

介護福祉士試験過去問 第27回問題27




問題27  セルフヘルプグループ(self-help group)の目的として、最も適切なものを1つ選びなさい。

1 療養上の管理指導を行う。

2 専門的知識を提供する。

3 自助具を作成する。

4 就労移行支援の窓口になる。

5 課題を共有する。




セルフヘルプグループは自助グループのことです。なんらかの障害、困難や問題、悩みを抱えた人が同様な問題を抱えている個人や家族が相互に援助しあうために組織し、運営するグループのことです。


正答:5

2015年12月3日木曜日

介護福祉士試験過去問 第27回問題26




問題26  地域で高齢者(こうれいしゃ)虐待(ぎゃくたい)防止(ぼうし)ネットワーク構築の中心になる機関として、最も適切なものを1つ選びなさい。


1 福祉事務所

2 老人福祉施設

3 民生委員協議会

4 警察署

5 地域包括支援センター




正答:5

●地域包括支援センター

1 総合相談支援
2 虐待の早期発見・防止などの権利擁護
3 包括的・継続的ケアマネジメント
4 介護予防ケアマネジメント

という4つの機能を担っています。また地域包括支援センターの運営主体は市町村です。在宅介護支援センターの運営法人(社会福祉法人、医療法人等)等の市町村から委託を受けた法人が運営します。

2015年12月2日水曜日

介護福祉士試験過去問 第27回問題25




問題25 居宅サービスのケアマネジメント過程で、介護支援専門員(ケアマネージャー)と連携するサービス提供責任者の役割として、最も適切なものを1つ選びなさい。

1 1か月に1回は利用者の居宅を訪問して、面接を行う。

2 利用者の希望があれば、居宅サービス計画の変更を行う。

3 居宅サービス計画に基づいて、訪問介護計画を作成する。

4 サービス担当者会議を招集する。

5 利用者がほかに利用している介護サービスの実施状況についてモニタリング(monitoring)を行う。






●サービス提供責任者の役割

1 訪問介護サービスの申し込み等の調整

2 訪問介護計画の作成

3 訪問介護計画の説明

4 訪問介護サービス提供後の状況把握

5 訪問介護員等に対する技術指導

6 訪問介護員等のサービス内容の管理

7 介護技術の研鑽(けんさん)

8 居宅支援事業者等との連携、サービス担当者会議への参加




正答:3


2015年12月1日火曜日

介護福祉士試験過去問 第27回問題24




問題24  ユニットケアの理念に基づく望ましい生活環境として、最も適切なものを1つ選びなさい。

1 4名以上の利用者が1つの居室で生活する。

2 1ユニットの利用者は、20名程度で構成する。

3 利用者相互の交流は、同じユニット内に限定する。

4 廊下に向かって横並びに居室を配置する。

5 ユニットを担当する職員は、一定期間固定して配置する。



ユニットケアの問題です。認知症高齢者グループホーム(認知症対応型共同生活介護)などイメージできればいいです。グループホームでは、個室が基本で、1ユニット5名から9名です。




解答

×1:個室が基本です。

×2:1ユニットの利用者は、10名程度で構成します。

×3:ユニット間の交流も大切です。

×4:共有スペース(リビングルーム)を囲むような居室の配置です。

○5:利用者の些細な変化に対応する、信頼関係を構築するためにも、職員の固定化した配置が重要です。

2015年11月30日月曜日

介護福祉士試験過去問 第27回問題23




問題23  障害基礎年金に関する次の記述のうち、正しいものを1つ選びなさい。


1 20歳未満の障害者であれば、本人の所得に関係なく受給できる。

2 20歳以上の障害者であれば、申請することで受給できる。

3 障害基礎年金で生活できない場合、申請すれば特別障害給付金を受給できる。

4 障害の程度・等級にかかわらず、支給額は一律である。

5 18歳未満の子がいる障害基礎年金受給者には、子の人数に応じた加算がある。



障害基礎年金は第27回ではじめて出題されました。ほとんどの人がわからないと思います。知っていれば解けますし、知らなければ、おかしそうなものから、消去法で選択肢の数を減らしましょう。文章1は国民年金は20歳からの加入なのに、20歳未満の障害者がもらえるのかなと思ってしまいます。文章2は珍しくひっかけです。20歳前から申請をしていて、20歳になったらもらえるようです。文章4は「支給額は一律」というのが気になります。




障害基礎年金は、国民年金の給付の種類のひとつです。国民年金加入者が、病気やケガで障害が残ったときに受取れる年金です。



●障害基礎年金額(平成27年4月分から)

【1級】 780,100円×1.25+子の加算
【2級】 780,100円+子の加算


子の加算
    第1子・第2子 各 224,500円
    第3子以降 各 74,800円

子とは次の者に限る
    18歳到達年度の末日(3月31日)を経過していない子
    20歳未満で障害等級1級または2級の障害者





解答

×1:障害基礎年金は20歳からしか支給されません。

×2:20歳未満であっても障害等級に該当する程度の障害の状態にあるときに申請・受給できます。支給は 障害認定日以後20歳に達したときは、20歳に達した日において、また障害認定日が20歳に達した日後であるときは、障害認定日において障害等級に該当する程度の障害の状態にあるときに支給されます。

×3:特別障害給付金は、障害基礎年金や障害厚生年金、障害共済年金などを受給することができる方は対象になりません。


×4:1級のほうが高い支給です。

○5:子の加算があります。


2015年11月29日日曜日

介護福祉士試験過去問 第27回問題22



問題22  介護を必要とする人の個別性・多様性を意識した対応として、最も適切なものを1つ選びなさい。

1 性別をもとに、衣類の色やデザインを選ぶ。

2 年齢をもとに、生きてきた時代を考え体験談を聞く。

3 障害特性をもとに、施設で暮らすことを勧める。

4 家族構成をもとに、人格的な特徴を判断する。

5 所得をもとに、レクリエーションの内容を考える。



正答:2

2015年11月28日土曜日

介護福祉士試験過去問 第27回問題21



問題21  Dさん(42歳、男性)は、営業の仕事をしていた。休日に趣味のサイクリングの最中、交通事故に遭った。脊髄(せきずい)を損傷し、対麻痺(ついまひ)の状態になり、車いすで移動する生活になった。

Dさんに関する次の記述のうち、ICF(International Classification of Functioning ,Disability and Health : 国際生活機能分類)における「心身機能・身体構造」と「活動」の関係を示すものとして、適切なものを1つ選びなさい。

1 移動に車いすを使う生活になり、退職することになった。

2 上肢は自由に動かせる状態であり、車いすで移動できるようになった。

3 玄関の周りをバリアフリーにすることで、一人で外出できるようになった。

4 サイクリングの楽しさを忘れられず、車いすマラソンに取り組む準備を始めた。

5 脊髄(せきずい)損傷(そんしょう)のために、排尿コントロールが困難になった。




正答:2
交通事故で脊髄を損傷し、対麻痺(ついまひ)の状態になったのは「心身機能・身体構造」の低下です。「車いす」で移動ができる「活動」することができるようになった。




ICF(International Classification of Functioning ,Disability and Health : 国際生活機能分類)の問題もよく出てくるので、整理しておきましょう。


●ICFは、人の生活とその機能を3つでとらえます。

1 心身機能・身体構造(生理学的・解剖学的な機能・構造)

2 活動(生活における課題や行為の個人による遂行)

3 参加(生活・人生場面へのかかわり)


3つの生活機能が低下した状態を


機能・構造障害(例:脳梗塞による片麻痺)

活動制限(例:片麻痺により入浴、排泄、移動などに支障をきたす)

参加制約(例:車いすでの入店を断られた)



4 健康状態(例:病気、ストレス)

5 環境因子(例:家族や住宅、社会制度、社会サービスなど人々が生活している環境)

6 個人因子(例:個人の生活背景)

これら6つが相互に作用し合うとしています。


環境因子と個人因子のことを背景因子といいます。

2015年11月27日金曜日

介護福祉士試験過去問 第27回問題20



問題20 施設利用者の生活の質(QOL)を重視した介護福祉の実践として、最も適切なものを1つ選びなさい。

1 利用者の身体的側面だけでなく、心理的・社会的な面も含む支援を行う。

2 利用者の生活時間を職員の業務時間に合わせる。

3 利用者が疲れないように食事時間は1時間と定める。

4 利用者の居室環境の整備を最優先する。

5 利用者のニーズは画一的なものとして支援する。  



生活の質(QOL)は、よく出題されますが、あくまでも利用者様が中心です。職員の業務時間にあわせたりしません。食事時間1時間も施設の方の都合です。生活の質(QOL)を重視するには、セルフケア、自分のことは自分でしたいという自己決定の気持や感情を尊重しながらの支援が大切です。



正答:1

2015年11月26日木曜日

介護福祉士試験過去問 第27回問題19



問題19 介護福祉士に関する次の記述のうち、最も適切なものを1つ選びなさい。(類似過去問で出題済み)

1 介護福祉士の資格は、業務独占の資格である。

2 介護福祉士の資格は、更新制である。

3 介護福祉士になるには、都道府県知事に申請し登録しなければならない。

4 介護福祉士は、介護等に関する知識や技術の向上に努めなければならない。

5 刑事罰に処せられた者は、どのような場合も介護福祉士になれない。




あたりまえのことですが、介護福祉士に関する問題が毎年、必ず出題されます。知っていれば取れる問題ですので、一度、過去の介護福祉士試験の問題に目を通していればいいでしょう。でも、わからなければ、文章を読んでみると、ひとつだけ、当たり前のことを言っています。知っていれば、自分の知識を使って解いてください。そして、どんどん間違った文章は消去していきましょう。選択肢は少ない方がいいです。最後に残ったものが、まったくわからなければ、介護福祉士試験の問題のなかには、むずかしい文章が並んでいて、ひとつだけ、ごく当たり前のことが書かれている場合があります。それが正答の場合が多いです。


●迷った場合は、単純な方、「当たり前のことだなあ」と思う方を選ぶ。

●「どのような場合も」は除外する



正答:4




解答

×1:業務独占の資格でなく、名称独占資格です。名称独占資格とは、有資格者でなければその肩書きを名乗ってはいけないと法律で規定されている公的資格のことです。介護福祉士の資格がない者が介護業務に携わっても違法ではありませんが、介護福祉士と名乗ると違法となります。


×2:更新制でなく登録制です。合格した後に「登録」しないと資格はもらえません。合格しただけで「介護福祉士になりました」と勘違いする人がいますが登録という税金をまず払わなければいけません。


×3:

○4:介護福祉士はその専門的な知識、技術に加えて専門職としての倫理が求められます。

×5:
介護福祉士の欠格事項は法律で定められています。

一  成年被後見人又は被保佐人

二  禁錮以上の刑に処せられ、その執行を終わり、又は執行を受けることがなくなった日から起算して二年を経過しない者

三  この法律の規定その他社会福祉に関する法律の規定であって政令で定めるものにより、罰金の刑に処せられ、その執行を終わり、又は執行を受けることがなくなつた日から起算して二年を経過しない者

その他、介護福祉士の登録を取り消された者も含まれます。







●介護福祉士に関する過去問題 正答のもの



問題

1 介護福祉士は,登録を受けた事項に変更のあったときは、指定登録機関に登録証を添えて、遅滞なく、その旨を届け出て、その訂正を受けなければならない。

2 介護福祉士には、信用失墜行為の禁止義務がある。

3 介護福祉士には,資格保有時だけでなく、資格喪失後においても秘密保持義務(守秘義務)がある。


4 介護福祉士の登録の申請をしようとする者は、登録免許税を支払う義務がある。

5 社会福祉士及び介護福祉士法では、介護福祉士となる資格を有する者が介護福祉士となるには、介護福祉士登録簿に、氏名、生年月日その厚生労働省令で定める事項の登録を受けなければならないとしている。


6 介護福祉士にはその専門的な知識、技術に加えて専門職としての倫理が求められる。



2015年11月25日水曜日

介護福祉士試験過去問 第27回問題18



問題18  2010年(平成22年)の「国民生活基礎調査」(厚生労働省)に関する次の記述のうち、正しいものを1つ選びなさい。

1 65歳以上の者のいる世帯の場合、世帯構造別の構成割合は「単独世帯」と「夫婦のみの世帯」を合わせても半数以下である。

2 65歳以上の者のいる世帯の場合、世帯構造別の構成割合は「三世代世帯」が半数を超えている。

3 主な介護者が同居の家族の場合、「子の配偶者」が主な介護を担う割合は、「配偶者」、「子」を上回っている。

4 主な介護者が同居の家族の場合、その介護者の年齢は、男女共に60歳以上の割合が半数以上を超えている。

5 要介護者等と同居する主な介護者のうち、男性の割合は1割程度である。



知らない人はお手上げの問題です。でも、少しでもおかしいものは消していって、5択から4択、3択とすれば、それだけ正答を選ぶ確率が高くなります。

文章1は今は核家族化が進んでいるので、「単独世帯」と「夫婦のみの世帯」を合わせれば、半数は超えているのではないかと思います。逆に文章2のように、「三世代世帯」が半数を超えているというのはおかしい感じがします。介護する人も「子の配偶者」よりも「配偶者」の方が多いと思います。文章5は少なく感じます。


正答:4



解答

×1:65歳以上のものがいる世帯を100%としたとき「単独世帯」と「夫婦のみの世帯」の割合は54.1パーセントです。


×2:「三世代世帯」の割合は16.2パーセントなので半数は超えていません。


×3:「同居」の主な介護者の続柄をみると、「配偶者」が25.7パーセントで最も多く、次いで「子」が20.9パーセント、「子の配偶者」が15.2パーセントとなっています。


○4:主な介護者が同居の家族の場合、その介護者の年齢は、男女共に60歳以上の割合が半数以上占めています。


×5:男性の割合は3割弱です。

2015年11月24日火曜日

介護福祉士試験過去問 第27回問題17



問題17 介護福祉士制度が創設された背景にあるものとして、最も適切なものを1つ選びなさい。

1 高齢化率が14%を超えて、高齢社会になった。

2 介護保険法が制定されて、新しい介護サービス提供の仕組みが創設された。

3 日本学術会議が、介護職員の専門性と資格制度についての意見を出した。

4 特別養護老人ホームの制度ができて、介護職員が必要になった。

5 高齢者保健福祉推進十か年戦略(ゴールドプラン)の策定によって、介護サービスの拡充が図られるようになった。





第27回になって、すこし意地悪な問題がでてきたと思います。歴史問題は流れで理解した方がいいです。そうすれば、極端なものを消していくことができます。

少し介護の歴史について整理すると

1963年:老人福祉法の制定。特別養護老人ホームの制度

1970年:「高齢化社会」の到来。高齢者(65歳以上)の人口比率が7%を超えました。この頃はまだ高齢者の介護は行政が行っていました。

1973年:高齢者医療費の自己負担が無料になりました。10年間、無料化が続きました。しかし、たいした病気でないのに居場所がないという理由で、通院や入院をする高齢者が増えました。

1983年:老人保健法を施行し、少しずつ高齢者が自己負担をするように変わってきました。

1987年:社会福祉士及び介護福祉士法が創設されました。

1989年:ゴールドプラン「高齢者保健福祉推進10ヵ年戦略」

1994年:「高齢社会」の到来。高齢者人口比率が14%になる。新ゴールドプラン(高齢者保健福祉5ヵ年計画)が策定された。

2000年:介護保険制度が施行されました。

2007年:「超高齢社会」の到来。高齢者人口比率は21.5%に上がりました。




解答

×1:1994年 高齢社会。


×2:2000年 介護保険法が制定。


○3:1987年 日本学術会議が厚生大臣に「社会福祉におけるケアワーカー(介護職員)の専門性と資格制度について」意見の具申をしました。


×4:1963年 特別養護老人ホームの制度


×5:1989年 ゴールドプラン、高齢化社会に備えて厚生省が制定した。


2015年11月23日月曜日

介護福祉士試験過去問 第27回問題16



問題16 市町村保健センターに関する次の記述のうち、最も適切なものを1つ選びなさい。

1 各市町村に設置することが義務づけられている。

2 児童と家庭について医学的、心理学的、教育学的、社会学的および精神保健上の判定を行う。

3 知的障害者の医学的、心理学的および職能的判定を行う。

4 住民に対して、健康相談、保健指導および健康診査その他地域補記県に関する必要な事業を行う。

5 保護を要する児童の一時保護を行う。



市町村保険センターに関しては、第27回ではじめて出題された問題です。落としてもいい問題だと思います。でも、文章1「義務づけられている。」というのは、すごく強制された感じがします。しかも、義務づけられている割には、聞き覚えがありません。文章2と文章3の「判定を行う」というのも、「市町村保健センター」のイメージに合いません。文章4だけ、市町村保健センターのイメージに合います。文章5もイメージに合いません。


正答:4





解答

×1:地域保健法では「市町村は、市町村保健センターを設置することができる。」と書かれています。義務づけられてはいません。


×2:地域保健法では「市町村保健センターは、住民に対し、健康相談、保健指導および健康診査その他、地域保健に関する必要な事業を行うことを目的とする施設である」と書かれています。


×3:地域保健法では「市町村保健センターは、住民に対し、健康相談、保健指導および健康診査その他、地域保健に関する必要な事業を行うことを目的とする施設である」と書かれています。


○4:地域保健法では「市町村保健センターは、住民に対し、健康相談、保健指導および健康診査その他、地域保健に関する必要な事業を行うことを目的とする施設である」と書かれています。市町村保健センターは地域における母子保健、老人保健の拠点になります。保健所と違って、市町村レベルでの健康づくりの場として活用されています。


×5:児童の一時保護の業務は、児童相談所の業務です。


2015年11月22日日曜日

介護福祉士試験過去問 第27回問題15



 問題15 権利擁護に関する次の記述のうち、適切なものを1つ選びなさい。


1 法定後見開始の申立てができるのは、利用者本人とその配偶者に限られている。

2 任意後見制度では、利用者本人による任意後見人の選定を認めている。

3 日常生活自立支援事業の対象者は、認知症高齢者で判断能力が不十分な者に限られている。

4 日常生活自立支援事業では、公共料金の支払いの支援は対象から除かれている。

5 映像や音声の情報は、医療・介護関係事業者の個人情報保護の対象ではない。



権利擁護に関する問題もよく出てきます。知ってれば解けるし、知らなければ解けないです。知っている人は自分の知識を総動員して解いてください。もし、知らない問題が出てきたときの対策として、「限られている。」は選ばない。「ではない。」は選ばない。「対象から除かれている。」というような否定的な文章は選ばない。となると答えは2です。

●「限られている」のような限定されているものは選ばない

●「ではない」「対象から除かれている。」のような否定的なものは選ばない。


これは100%ではありません。限定されているものや極端なもの、否定的なものは正答が少ないです。介護福祉士試験のような、落とす試験ではなく、現場の介護職員の資質を高めるための試験に変化球を投げることはありません。むしろ「素直に解く」ことが合格のポイントです。




正答:2




解答

×1:
法定後見開始の申立てができる人は、本人、配偶者、四親等以内の親族などに限られています。また、申立てる人がいない時は、市町村長が申立てます。親族に虐待されている場合など、親族の協力が得られない場合にも市町村長が申立てることができます。


○2:


×3:
日常生活自立支援事業の対象者↓

1.判断能力が不十分な方(認知症高齢者、知的障害者、精神障害者等であって、日常生活を営むのに必要なサービスを利用するための情報の入手、理解、判断、意思表示を本人のみでは適切に行うことが困難な方)

2.本事業の契約の内容について判断し得る能力を有していると認められる方



×4:
公共料金の支払いは「日常生活上の消費契約の援助」となります。


日常生活自立支援事業の援助の内容は、次に掲げるものを基準とします。

1.福祉サービスの利用援助

2.苦情解決制度の利用援助

3.住宅改造、居住家屋の貸借、日常生活上の消費契約及び住民票の届出等の行政手続に関する援助等

上記に伴う援助の内容は、次に掲げるものを基準とします。

預金の払い戻し、預金の解約、預金の預け入れの手続等利用者の日常生活費の管理(日常的金銭管理)

定期的な訪問による生活変化の察知



×5:
映像や音声の情報は、個人情報保護の対象になります。

2015年11月21日土曜日

介護福祉士試験過去問 第27回問題14


問題14   次の図は、国際リハビリテーション協会が定めた、「障害者のための国際シンボルマーク」である。このマークに関する記述として、適切なものを1つ選びなさい。















1 障害者が利用できる建物、施設であることを明確に表すためのものである。
2 このマークは車いす利用者だけが使用できる。
3 障害者が運転する自動車には、このマークを表示することが義務づけられている。
4 マークについての使用指針はなく、障害者への配慮があれば使用できる。
5 マークのない建物、施設は障害者への利用を制限できる。



昨年あたりから図表問題も出てきました。街中でもよく見かけるマークなので、なんとなく理解している人も多いと思います。




正答:1

2015年11月20日金曜日

介護福祉士試験過去問 第27回問題13




問題13  「障害者総合支援法」に関する次の記述のうち、適切なものを1つ選びなさい。

1 法律の目的には、障害児の保護者の所得保障が規定されている。

2 障害者の年齢を20歳以上と規定している。

3 知的障害者や精神障害者の場合は、その家族が支給決定の申請をすることとしている。

4 障害児の障害支援区分認定のための調査は、保護者の申告があれば行わなくてもよい。

5 障害支援区分の審査および判定を行う場合、市町村審査会は、その対象となる障害者の家族に意見を聴くことができる。

(注)「障害者総合支援法」とは、「障害者の日常生活及び社会生活を総合的に支援するための法律」のことである。


「障害者総合支援法」はよく出てきます。わからなければ本当にお手上げです。でも、読んでいて、「当たり前のことを言っているなあ」という文章が混ざっています。定義的なことやデータや歴史問題は知らなければ解くことができません。あきらめるしかありません。でも、「当たり前のこと」は選ぶことができます。間違っていないのですから。

●迷った場合は「当たり前のような文章」を選ぶ

問題13でいえば、文章5がそれにあたります。たしかに「市町村審査会」というものが存在していなければ、その時点でアウトですが、「家族に意見を聴くことができる。」というのは、家族の意見ぐらい聴いてもいいんじゃないのと思ってしまいます。

文章1は法律の目的に、障害者の支援でなく「保護者の所得保障」までされているのかと疑問に思ってしまいます。文章3は家族以外でもいいんじゃないのって思ってしまいます。文章4も「保護者の申告があれば行わなくてもよい。」なら、どうやって認定するんだっていうことになります。






解答

×1:
障害者総合支援法の第一条(目的)から抜粋
「障害者及び障害児が基本的人権を享有する個人としての尊厳にふさわしい日常生活又は社会生活を営むことができるよう、必要な障害福祉サービスに係る給付、地域生活支援事業その他の支援を総合的に行い、もって障害者及び障害児の福祉の増進を図るとともに、障害の有無にかかわらず国民が相互に人格と個性を尊重し安心して暮らすことのできる地域社会の実現に寄与することを目的とする。」

障害児の保護者の所得保障が規定されていません。


×2:
障害者の年齢を18歳以上と規定しています。


×3:
第二十条   支給決定を受けようとする障害者又は障害児の保護者は、厚生労働省令で定めるところにより、市町村に申請をしなければならない。

「知的障害者や精神障害者の場合は、その家族が支給決定の申請をすることとしている。」どこにもそういう記載はありません。


×4:
申告だけでは認定されません。調査は必ず必要です。


○5:
第二十一条の2 市町村審査会は、前項の審査及び判定を行うに当たって必要があると認めるときは、当該審査及び判定に係る障害者等、その家族、医師その他の関係者の意見を聴くことができる。


2015年11月19日木曜日

介護福祉士試験過去問 第27回問題12




問題12 Bさん(40歳、男性)は精神科病院に10年間入院している。ある日、病院職員に地域で暮らしたいと申し出た。そこで病院職員はBさんと一緒に、地域相談支援を行っている事業所のC職員と面談をすることになった。

C職員の対応に関する次の記述のうち、最も適切なものを1つ選びなさい。

1 Bさんに地域で生活することの苦労を説明する。

2 Bさんに地域の情報提供をしながら希望を確認する。

3 最初に地域移行支援計画の作成を行う。

4 地域移行を進めるためのケア会議は、C職員と病院職員で構成する。

5 地域移行した後のモニタリング(monitoring)は不要である。


介護福祉士試験に出される問題は、最初の時の対応の話が多いです。最初の対応なので、深い話はしません。たいていは、簡単な自己紹介をしたり、相手を観察したり、相手の希望を聞くぐらいです。

文章1の「苦労を説明する。」というのはおかしいです。文章3の最初に書類の作成はおかしいです。文章4のケア会議に「C職員と病院職員」だけというのもおかしいです。文章5のモニタリングが不要というのもおかしいです。モニタリングとは、現状を観察して把握することを言います。





正答:2


2015年11月18日水曜日

介護福祉士試験過去問 第27回問題11




問題11 各専門職とその業務に関する次の組み合わせのうち、最も適切なものを1つ選びなさい。 

1 社会福祉士 ――――――――――――  医療行為の実施

2 介護福祉士 ―――――――――――― 訪問介護(ホームヘルプサービス)の提供

3 介護支援専門員(ケアマネジャー)――― 地域包括支援センターでの権利擁護

4 主任介護支援専門員 ―――――――― 市町村での介護保険被保険者証の交付

5 医師  ―――――――――――――― 介護給付でのケアプラン作成



2つの単語を結びつける問題もよくでます。介護用語を単純な言葉で覚えておくことはいいことだと思います。




解答


×1:社会福祉士は医療行為はできません。医療行為といえば、医師免許、歯科医師免許、看護師免許、助産師免許等の有資格者などがあります。


○2:


×3:地域包括支援センターでの権利擁護は社会福祉士が担当します。社会福祉士は高齢者虐待、成年後見制度の活用、消費者被害の防止、困難事例の検討などを担当します。


×4:
主任介護支援専門員は
1.新人ケアマネジャーの指導、育成、相談などを行ないます。
2.介護が必要な人のケアプランを作成する際のケアマネへの支援や相談などを行ないます。
3.事例検討会や会議を開いて地域のケアマネジャーのスキルアップや交流を図ることを業務とします。


×5:介護給付でのケアプラン作成は介護支援専門員の仕事です。

2015年11月17日火曜日

介護福祉士試験過去問 第27回問題10



問題10 介護保険の被保険者に関する次の記述のうち、適切なものを1つ選びなさい。


1 40歳以上65歳未満の医療保険加入者は、住所のある市町村の被保険者になる。

2 自宅の住所と違う自治体にある介護保険施設に入所して住所変更をした場合は、変更後の市町村の被保険者になる。

3 他の市町村に住所を変更した場合、年度中は転出前の市町村の被保険者の資格を継続する。

4 第1号被保険者の資格の取得および喪失に関する事項は、被保険者本人が市町村に届け出なければならない。

5 他の都道府県に住所を変更した場合、転出前の都道府県に変更届を提出しなければならない。




介護保険の問題はよくでます。いろいろ複雑なことが書かれていますが、介護福祉士試験においては一番、シンプルなものが正答になる場合が多いようです。文章1が一番シンプルで、「そうだよな。」という感覚だと思います。介護保険は勉強すればするほど、苦しくなります。また、いろいろ改正されているので、訳が分からなくなります。だから、介護保険については、基礎だけのことだけ覚えて、あとは勉強しない方がいいです。









解答

1:○

40歳以上の方は介護保険の被保険者です。被保険者は年齢により、第1号被保険者と第2号被保険者に分かれます。

第1号被保険者:65歳以上の方は第1号被保険者になります。介護サービスを利用するときは、介護認定を受ける必要があります。

第2号被保険者:40歳以上64歳の医療保険加入者は、第2号被保険者になります。介護サービスを利用するときは、特定疾病により介護が必要であると認定を受ける必要があります。


2:×


介護保険施設に住所を移した場合、元の市町村の被保険者となります。これは住所地特例という制度です。ただ、これは他市の介護保険施設に入所した場合の特例ですので、他市に住所を移した場合は、移った先の市町村の被保険者になります。平成18年4月から、住所地特例の対象施設に養護老人ホーム、有料老人ホーム、軽費老人ホームなどが加わりました。



3:×

第1号被保険者(65歳以上の人)が引っ越しをして住所が変わったときは、前の住所地の市町村で資格喪失の被保険者証の返還などの手続きが必要です。また、新しい住所地の市町村で資格取得の手続きが必要となります。

なお、第2号被保険者(40歳~64歳の人)の住所が変わったときは、前の住所地の市町村で要介護・要支援認定を受けていた時と被保険者証の交付を受けていた時以外は手続きは必要ありません。

引っ越し先でも引き続いて、介護保険のサービスを利用することができます。この場合、住所を移した日から14日以内に転居先の市町村へ、要介護(要支援)認定申請書に、前の市町村の交付された受給資格証明書を添えて提出すれば、訪問調査や介護認定審査会の判定を受ける必要はありません。それまでと同じ要介護度と認定されます。


4:×

第1号被保険者が行う資格の取得に関する市町村長への届出は、当該被保険者の属する世帯の世帯主が被保険者に代って届出をすることができます。


5:×

2015年11月16日月曜日

介護福祉士試験過去問 第27回問題9



問題9 介護保険制度の動向に関する次の記述のうち、適切なものを1つ選びなさい。 


1 介護保険法の制定に併せて、老人福祉計画策定等を盛り込んだ福祉八法改正が(1990年(平成2年))がなされた。

2 介護保険法の制定後、その実施促進のために高齢者保健福祉推進十か年戦略(ゴールドプラン)が策定された。

3 2005年(平成17年)の介護保険法改正によって、介護予防を重視した制度見直しが行われた。

4 2009年(平成21年)の要介護の認定者数は、2001年(平成13年)に比べ大きく減少した。

5 2011年(平成23年)の介護保険法改正によって、地域包括支援センターが創設された。


介護保険法は比較的、新しい法律です。福祉八法改正やゴールドプランの方が先だと感じたら、文章1と文章2は除外することができます。また、要介護の認定者数が減少するはずがありません。あまりに増えすぎて困っているわけですから。文章4はおかしいです。

あとは介護保険法の歴史ですが、1回目の改正(2006年)で、地域密着型サービスや地域包括支援センターの創設されました。2回目の改正(2012年)で、地域包括ケアシステムの構築です。


介護保険法の問題は毎年、出題されています。それだけ重要な法律です。また、何度も改正されているので、頭の中が混乱しそうです。

少しまとめてみると


●平成元年(1989年)12月 ゴールドプラン

●平成2年(1990年)福祉八法改正

●平成9年(1997年)12月に介護保険法が制定。

●平成12年(2000年)4月に介護保険がスタート

●平成18年(2006年)4月から「改正介護保険法」が施行。「介護予防の導入」「地域密着型サービスや地域包括支援センターの創設」に代表される「予防重視型システムへの換転」です。

●平成24年(2012年)4月、再度改正された介護保険法が施行。この時の改正点は「地域包括ケアシステムの構築」です。高齢者が住み慣れた地域で医療、介護、生活支援等のサービスを総合的に受けられるようにすることでした。

●平成27年(2015年)4月からは、2014年に成立した「地域医療・介護総合確保推進法」の理念に沿って、再び改正された介護保険法が順次施行されています。「地域包括ケアシステム」がより洗練されました。




解答

×1:介護保険法が後にできた法律です。

×2:介護保険法が後にできた法律です。

○3:

×4:要介護者はどんどん増加しています。

×5:平成18年(2006)4月に改正、施行された介護保険法に基づいて創設されました。

2015年11月15日日曜日

介護福祉士試験過去問 第27回問題8




問題8 社会福祉の推移に関する次の記述のうち、適切なものを1つ選びなさい。


1 1980年代の初めに社会福祉の基礎となる福祉六法体制が確立された。

2 1981年(昭和56年)の国際障害者年は、ノーマライゼーション(normalization)の理念を社会に広める契機となった。

3 1990年(平成2年)に社会福祉事業法が社会福祉法に改正された。

4 2003年(平成15年度)に「障害者総合支援法」が施行された。

5 2008年(平成20年度)に「高齢者(こうれいしゃ)虐待(ぎゃくたい)防止法(ぼうしほう)」が施行された。



(注)1 「障害者総合支援法」とは「障害者の日常生活及び社会生活を総合的に支援するための法律」のことである。

2 「高齢者(こうれいしゃ)虐待(ぎゃくたい)防止法(ぼうしほう)」とは「高齢者(こうれいしゃ)虐待(ぎゃくたい)の防止、「高齢者の養護者に対する支援等に関する法律」のことである。



年代物は苦手な人は捨てた方がいいです。いろいろなものを覚えると余計にこんがります。どうしても覚えたいのなら、ごろ合わせか流れで覚えた方がいいです。


解答

×1:福祉六法は福祉の基礎中の基礎でよく出題されるところです。

(1947年)児童福祉法
(1949年)身体障害者福祉法
(1950年)生活保護法

ここまでが「福祉三法」と呼ばれるものです。1945年に戦争が終わりますから、戦争で、多くの人が死んで、孤児がたくさんいました。また、戦争でけがした人が多く、貧しい人も多かったです。それで「福祉三法」ができました。

(1960年)旧称:精神薄弱者福祉法、(1998年)知的障害者福祉法
(1963年)老人福祉法
(1964年)旧称:母子福祉法(1981年)母子及び寡婦福祉法

福祉三法にこれらを加えた6つの法律を含めて「福祉六法」と呼ばれます。福祉六法が確立したのは最後の(1964年)旧称:母子福祉法です。福祉六法が確立したのは1960年代はじめということです。



○2:

×3:2000年(平成12年)に社会福祉事業法が社会福祉法に改正されました。

×4:2013年(平成25年)4月1日に障害者総合支援法が施行されました。

×5:2006年(平成18年)4月1日に高齢者虐待防止法が施行されました。



2015年11月14日土曜日

介護福祉士試験過去問 第27回問題7







問題7 国家が国民に保障する最低限度の生活水準を表すよう用語として、正しいものを1つ選びなさい。

1 リハビリテーション

2 エンパワメントアプローチ(empowerment approach)

3 ナショナルミニマム(national minimum)

4 ソーシャルインクルージョン(social inclusion)

5 ウェルビーイング(well-being)




問題7のような単語系はまとめて覚える方がいいです。英語が得意な人は英語の意味から覚えた方がいいです。


リハビリテーション=リハビリ=回復

エンパワメントアプローチ=力を引き出す、利用、援助する=提唱者ソロモン

ナショナルミニマム=国の最小=国が保障する生活の最低限度

ソーシャルインクルージョン=社会の中に含有する。ともに生きていく

ウェルビーイング=健康的に良い状態、幸福な状態




解答

3○



2015年11月13日金曜日

介護福祉士試験過去問 第27回問題6





問題6 社会福祉法人に関する次の記述のうち、正しいものを1つ選びなさい。


1 社会福祉法人の設立許可は、市長、都府県知事または厚生労働大臣が行う。

2 社会福祉法人は、社会福祉事業以外の事業の実施が禁じられている。

3 社会福祉法人の監事は、その法人の理事や職員を兼ねることができる。

4 社会福祉法人は、解散することや合併することが禁じられている。

5 社会福祉事業を行う特定非営利活動法人(NPO法人)は、社会福祉法人の名称を使用できる。



問題6は社会福祉法人に関する問題ですが、社会福祉法人を知らなくても大丈夫です。おかしい文章は除いていって、5択を4択、4択を3択、3択を2択にすればいいのです。

文章2と文章4の「禁じられている」というのもおかしいです。

●「禁じられている」は選ばない

文章3は、監事は監査する立場なので、理事、職員を兼ねることはできないでしょう。そんなことをすれば、監査する意味がありません。文章5も社会福祉法人以外が社会福祉法人の名称を使用することはおかしいでしょう。




解答

○1:各市長:主たる事務所が県内各市の区域内にあってその行う事業が当該市の区域を超えない法人

知事:1主たる事務所が県内の町村の区域内にあってその行う事業が当該町村の区域を超えない法人 2その行う事業が県内の2以上の市町村の区域にわたる法人

厚生労働大臣:その行う事業が2以上の都道府県の区域にわたる法人




社会福祉法人に関する過去問正答のもの


社会福祉法の社会福祉事業経営の準則で、民間社会福祉事業の経営者は、不当に国や地方公共団体に対し、財政的、管理的援助を仰いではならないとされている。


社会福祉法人は、他の社会福祉法人と合併することができる。

社会福祉法人での監事の職務は理事の業務執行の状況を監査することである。

社会福祉法人は、収益事業から生じた収益を、当該社会福祉法人の行う社会福祉事業以外の目的に使用することが認められる

社会福祉法人は社会福祉事業を安定的に行うために、必要な資産を備えていなければならない。

社会福祉法人は公共性が高い事業であるため、税制上各種の優遇措置がなされている。また、社会福祉法人は,公的資金による助成を受けることができる。


2015年11月12日木曜日

介護福祉士試験過去問 第27回問題5



問題5から問題16まで、「社会の理解」分野から出題されます。



問題5 民生委員の委嘱に関する次の記述のうち、正しいものを1つ選びなさい。


1 都道府県知事の推薦によって厚生労働大臣が委嘱する。

2 更正援護に熱意と見識をもっている者の中から都道府県知事が委嘱する。

3 地域の自治会または町内会の役員から市町村長が委嘱する。

4 市町村社会福祉協議会の推薦によって都道府県社会福祉協議会会長が委嘱する。

5 児童福祉法による児童委員に委嘱することは禁じられている。



民生委員の問題はよくでます。

●民生委員のポイントは「知事が推薦、厚生労働大臣が委嘱」です。これを知っていれば、1が正答だとわかります。

文章2の「熱意」ってどうやってわかるの?って感じだし、文章4も同じ「市町村社会福祉協議会」が推薦して委嘱して意味あるの?って感じたし、文章5の「禁じられている」は過激すぎます。

●「禁じられている」は選ばない。

ちなみに「民生委員」は、民生委員法に基づいて厚生労働大臣から委嘱された非常勤の地方公務員です。


解答 1が○



過去問で正答だったのは


民生委員の根拠法は民生委員法であるが,民生委員は生活保護法において協力機関として位置づけられている。

民生委員は、都道府県知事の推薦によって、厚生労働大臣がこれを委嘱する。

民生委員は,児童福祉法による児童委員を兼務しており、都道府県知事は児童虐待が行われているおそれがあると認められるときは、児童委員に児童の居宅への立入調査を行わせることができる。

担当民生委員は、地域の住民が生活福祉資金における療養・介護資金の借入れを申し込む場合、民生委員調査書を添えて当該市町村社会福祉協議会に提出する。


2015年11月11日水曜日

介護福祉士試験過去問 第27回問題4




問題4 Aさん(83歳、男性)は介護予防通所介護(デイサービス)を利用し始めた。重度の加齢性難聴(presbycusis)がある。これまで補聴器を使った経験はない。コミュニケーション意欲は高く、介護福祉職とやり取りすることを好む。認知症(dementia)はない。

介護福祉職がAさんと日常のやり取りを始めるときの、コミュニケーション方法として、最も適切なものを1つ選びなさい。

1 Aさんはイラストを多用したコミュニケーションノートを使う。

2 Aさんは挿耳型補聴器を一日じゅう使う。

3 Aさんも介護福祉職も五十音表の文字盤を使う。

4 Aさんは話し、介護福祉職は筆談と併せて発語も行う。

5 Aさんは携帯用会話補助装置を使い、介護福祉職は話す。



文章問題を解く鍵を拾い出す。

1.利用し始めた
2.重度の加齢性難聴
3.これまで補聴器を使った経験はない
4.認知症(dementia)はない


Aさんは利用し始めたばかり、しかも認知症ではない。また、介護福祉職とAさんとの日常のやり取りを始めるときのコミュニケーション方法である。道具というのは、慣れるまで大変なものです。しかも、高齢者が道具の使い方をマスターするのに時間がかかるはず。となれば、解答はひとつしかありません。道具を使わない4です。




解答

×1:介護福祉職がAさんのために「コミュニケーションノート」を使ってもいいが、どうして、Aさんは、健常者である介護福祉職のためにイラストを多用したコミュニケーションノートを使わなければいけないのか。

×2:これまで補聴器を使った経験はないので間違い。また、「一日じゅう」というのはおかしい。補聴器を使う方でも、寝るときは補聴器をはずすはずです。


×3:介護福祉職は健常者なのに、どうして、Aさんは健常者のために五十音表の文字盤を使わなければいけないのか。

○4:

×5:携帯用会話補助装置とは、入力した言葉を音声または文章に交換する携帯式の装置です。

2015年11月10日火曜日

介護福祉士試験過去問 第27回問題3



介護福祉士試験の問題3と問題4は人間関係とコミュニケーションの分野から出題されます。


問題3 ラポール形成の初期段階のかかわりとして、最も適切なものを1つ選びなさい。

1 利用者の感情に関心を持つ。

2 利用者の家族環境を詳しく聞く。

3 介護福祉職が詳しく自己紹介する。

4 黙って聴くことに徹する。

5 「なぜ」で始まる質問を繰り返す。



介護福祉士試験のたいていの問題は、最初のかかわりです。最初から「詳しく」行なう必要なんてありません。それを想えば、「徹する」ことも、「繰り返す」ことも不自然です。

●「詳しく」「徹する」「繰り返す」などのしつこいキーワードは避ける。

ラポール形成という言葉がわからなくても、日本語を読んでみて、最初から「しつこい!」というような違和感を感じるはずです。

問題3は問題文を読まなくても、5つの文章を見るだけでも違和感を感じてしまいます。過去問をたくさん解いて、こういう感覚を身につけることが一番の合格の早道だと思います。ちなみにラポールは信頼関係のことです。



解答

○1:話し手に対して、どのように感じているか、どのように考えているか、最初に関心を持つことが重要です。


×2:相手と信頼関係を持とうと思ったら、普通は家族環境のことより、まずは本人自身のことに関心を持つでしょう。

×3:「詳しく」がおかしいです。過去問でも「利用者と介護者との相互の信頼関係の形成を図るために、介護従事者は簡潔な自己紹介をした上で、利用者がどのような生活を送りたいかを聞く」というのがありました。これは正解○でした。 詳しく自己紹介をすることはおかしいです。

×4:黙って聞かれたら気持ち悪いです。時にはあいづちをうちながら傾聴しましょう。

×5:「なぜ」「どうして」を繰り返すと尋問的になってしまいます。

2015年11月9日月曜日

介護福祉士試験過去問 第27回問題2



問題2 「障害者差別解消法」に関する次の記述のうち、適切なものを一つ選びなさい。

1 「障害者総合支援法」の基本的な理念のもと、障害者の差別の解消を具体的に実施するためのものである。

2 障害者を身体障害、知的障害および精神障害のある者に限定している。

3 行政機関に対して、障害者に対する合理的配慮を法的義務としている。

4 差別について具体的に定義し、その解消に向けた措置等を定めている。

5 この法律以前に、障害を理由とする差別や不利益な取り扱いの禁止について定めた条例を制定した地方公共団体は存在しない。

(注)1 「障害者差別解消法」とは、「障害を理由とする差別の解消の推進に関する法律」のことである。

  2 「障害者総合支援法」とは、「障害者の日常生活及び社会生活を総合的に支援するための法律」のことである。




こういう問題がでてくると、正直、心が折れます。っていうか、最初から飛ばしてしまいます。後でゆっくり解く問題だと思います。5択問題を解くテクニックとしては、おかしいと思う文章をどんどんはずしていくことです。そうすれば、5択が4択、4択が3択、3択が2択になります。

あとは運しだいですが、介護福祉士試験の場合は、外国人も受けているので、「素直」に解くというのが大切です。介護福祉士は別に介護福祉士の資格がなくても、介護職員として働くことができます。別に介護福祉士の資格を持っていようが持ってなかろうが、問題の出題者にとってどうでもいい資格です。わざわざ、変化球を投げて、ケアレアミスを誘うほどの試験ではありません。

●素直に問題を解く

問題を解くコツとしては、おかしなキーワードを探すということです。たとえば、5の「存在しない」っておかしくないですか。それから、2の「限定している」もおかしいです。これだけで、5択から3択になりました。

●「存在しない」「限定している」のようなものは選ばない。

1の文章においては、(注)を読むと、「障害者総合支援法」はどちらかというと、障害者差別というより、障害者支援のためのもので、「障害者差別解消法」の基本的理念ではないと思いませんか。

4の文章においては、「差別について具体的に定義し」ところが、差別って定義できるものなのかしらと思いませんか。


解答は3です。



説明文

×1:障害者差別解消法の第一条「この法律は、『障害者基本法』の基本的な理念にのっとり、全ての障害者が、障害者でない者と等しく、基本的人権を享有する個人としてその尊厳が重んぜられ・・・」

×2:障害者差別解消法の第二条の一に「 障害者 身体障害、知的障害、精神障害(発達障害を含む。)その他の心身の機能の障害(以下「障害」と総称する。)がある者であって、障害及び社会的障壁により継続的に日常生活又は社会生活に相当な制限を受ける状態にあるものをいう。」

○3:第7条の2 行政機関等は、その事務又は事業を行うに当たり、障害者から現に社会的障壁の除去を必要としている旨の意思の表明があった場合において、その実施に伴う負担が過重でないときは、障害者の権利利益を侵害することとならないよう、当該障害者の性別、年齢及び障害の状態に応じて、社会的障壁の除去の実施について必要かつ合理的な配慮をしなければならない。

×4:障害者差別には定義がありません。

×5:北海道、岩手県、茨城県など、条例を制定してる地方公共団体が多くあります。

2015年11月8日日曜日

介護福祉士試験過去問 第27回問題1



最初に昨年(第27回)の介護福祉士試験の問題を見てみると


問題1 1956年(昭和31年)当時、肺結核(pulmonary tuberculosis)で国立療養所に入所していた朝日茂氏は、単身で無収入だったために生活扶助(月額600円支給)と医療扶助を受けていた。長年、音信不通だった兄を福祉事務所が見つけ、兄から月1,500円の仕送りが行われることになった。これにより福祉事務所は支給していた月額600円の生活扶助を停止し、医療費の一部自己負担額として月900円の負担を求めた。このことが日本国憲法第A 条に反するものとして朝日茂氏は、1957年(昭和32年)、厚生大臣の決定を取り消すことを求める訴訟をおこした。

この訴訟で焦点となった日本国憲法第A 条が規定する権利として、正しいものを一つ選びなさい。

1 参政権

2 自由権

3 請求権

4 生存権

5 平等権



という問題がでている。介護福祉士試験問題の問題1と問題2は、「人間の尊厳と自立」から出ています。問題1はたいていは長文です。ここで焦ってしまう受験生が多いと思いますが、私は長文は後回しにしょうと思います。でも、問題1は朝日訴訟です。「朝日訴訟」といえば、「生存権」です。


朝日訴訟 = 生存権 憲法第25条

問題1の解答は4です。

日本国憲法第25条「すべての国民は、健康で文化的な最低限の生活を営む権利を有する。国はすべての生活部面については、社会福祉、社会保障及び公衆衛生の向上及び増進に努めなければならない」

○○=○○というものをストックしておきましょう。

2015年11月7日土曜日

介護福祉士試験 最初の5分



いよいよ11月に入って、介護福祉士の筆記試験まで3か月間を切ってしまい、ケアマネの試験対策ではないので、しばらく介護福祉士の過去問対策に力を入れようと思っている。

介護福祉士が受からなければ、ケアマネ受験どころじゃないからね。でも、介護福祉士の資格がなくても、ホームヘルパー2級の資格を持っているので、再来年は実務経験5年以上になればケアマネの受験資格はあります。

ところで試験になったら、私は問題文を最初から読まないで、最初の5分で全部の問題に目を通します。

わかるところから問題用紙に○をつけていきます。これは絶対におかしいところに×をつけていきます。問題文は読みません。流し読みです。問題1のような長文問題は後回しにします。

じっくり見るのは、問題文の最後の「正しいものを一つ選びなさい。」この部分です。でも、24回には「適切でないものを選びなさい。」と否定するものを解答させるものがありましたが、27回はほとんど肯定するものばかりです。

「適切なもの」「最も適切なもの」「正しいもの」など肯定的な質問が多くなりました。これは日本語に精通していない外国人に考慮してのことだと思われます。これだけでも、ずいぶん楽になりました。

文章の正しいものを選べばいいのですから、介護福祉士は5択です。しかも一つしか正解はありません。ケアマネの場合は5つのなかに、正答が2つ、3つあります。それでも、2つ選べとか、3つ選べとか言ってくれるので、まだ、なんとかなると思います。

介護福祉士は文章が5つあるなかの、1つが正答です。わたしは問題文を読まずに、まず、5つ書かれてある文のなかから、正答らしきものに○をつけていきます。それが終わったら、腰を落ち着けて問題文を読んでいきます。


1.最初の5分で全体の問題に目を通す。
2.文章だけ見て、問題文の正答に○をつけていく。まちがっている箇所には×をつける。
3.最初からゆっくり問題を解いていく
4.少なくとも残り30分には、マークシートに記入していく
5.残り5分になったら、名前や受験番号を確認する

2015年11月6日金曜日

介護保険法改正のポイント(要支援者向けサービスを市区町村に)






介護保険には、要介護1、2、3、4、5に向けた「介護給付」と、要支援1、2に向けた「予防給付」とがあります。

このなかの要支援者向けの「予防給付」の訪問介護と通所介護(デイサービス)の2つを切り離して、市町村が運営する「介護予防・日常生活支援総合事業(新しい総合事業)」に移行することなります。

なお、この2つ以外の予防訪問看護や予防福祉用具に関するサービスは予防給付のまま残ることになります。

「新しい総合事業」は、要支援認定を受けた人だけではなく、将来的に要支援、要介護になるリスクの高い人を基本チェックリストで判定して、それに該当する人も対象者となります。

要するにこれまでの要支援者の通所介護と訪問介護を介護保険からはずしてしまいました。要支援者なので、介護の必要性があまりないと見られていると思います。

2015年11月5日木曜日

介護保険法改正のポイント(特別養護老人ホームの入所基準の厳格化)




法改正以前では、特別養護老人ホームなどの施設において低所得者に対して食費や部屋代を補助するしくみがありましたが、今回の法改正で、1000万円以上の貯蓄、夫婦で2000万円以上の貯蓄がある人には、食費や部屋代の補助がなくなりました。

そしてもう一つ変更されたのが、特別養護老人ホームは、法改正以前は要介護1から入所する資格がありましたが、法改正後は、より介護の必要性の高い「要介護3」以上に限定されてしまいました。

ただし、要介護3以上に限定されるのは新規の入所者になりますので、今、入所されている要介護1や2方はそのまま滞在することができます。

ただ例外も認められています。要介護度が1、2と低くても、所定の「やむをえない事情」に該当する場合には新規入所できることになっています。


「やむを得ない事情」の例

1.認知症高齢者であり、常時の見守りや介護が必要
2.知的障害や精神障害なども伴って、地域で安定した生活を続けることが困難
3.家族等による虐待が深刻であり、心身の安全・安心の確保が不可欠


などが挙げられています。

2015年11月4日水曜日

介護保険法改正のポイント(低所得者の保険料の軽減)




今回の改正で低所得者の保険料が軽減されました。これまで低所得者の保険料は一般の人の保険料の50パーセントから75パーセントだったのに、30パーセントから70パーセントに軽減されます。しかも、保険料に関しては貯蓄の金額は関係ありません。

軽減の対象になる人は、

1.世帯全員の市町村民税が非課税
2.本人が非課税であること

が前提です。


2015年4月から軽減されます。

①生活保護被保護者、世帯全員が市町村民税非課税の老齢福祉年金受給者、世帯全員が市町村民税非課税かつ本人年金収入等80万円以下

基準額×50% → 基準額×30%


②世帯全員が非課税かつ本人年金収入等80万円超120万円以下

基準額×75% → 基準額×50%


③世帯全員が市町村民税非課税かつ本人年金収入120万円超等

基準額×75% → 基準額×70%



※保険料基準額は市区町村により異なっています。

2015年11月3日火曜日

介護保険法改正のポイント(貯金によって自己負担)



2015年の法改正によって、所得の高い人の自己負担が2割になってしまいました。なかには低所得者でも金持ちはたくさんいます。

これまで介護保険では、住民税の非課税世帯を低所得者としていました。でも、預貯金をたくさん持っている人や課税されない遺族年金を多くもらっている人もいます。

低所得者はお金がなくて、介護サービス費用を払えないから優遇されているのに、これでは本末転倒です。今回の法改正では、貯蓄が多い人の施設の食費や部屋代の補助はなくしました。

特別養護老人ホームなどの施設において、低所得の方に対して食費や部屋代を補助する仕組みがあります。


住民税非課税の低所得者でも

「単身で1000万円超、夫婦で2000万円超」

の貯金があれば補助は廃止です。


また、これまでは配偶者に十分な収入があっても、住民票上で世帯を切り離す、つまり世帯分離をすると、利用者は収入のない世帯として補足給付が受けることができました。これができなくなります。

2015年11月2日月曜日

高額介護サービス費支給制度




介護保険法の改正で所得が一定以上の利用者の自己負担は2割になりました。これまで1割だったものが2割になったということは、これまでの2倍、支払わなければいけません。

介護保険を多く使用していると、2割負担という法改正はすごく苦しいです。でも、所得一定以上のすべての人が2割負担になるわけではありません。

それが「高額介護サービス費」という制度です。

高額介護サービス費とは自己負担額が一定額を超えると頭打ちになる制度です。医療費も高額療養費制度があって、月の初めから終わりまでの医療費が高額になった場合には、一定の自己負担額を超えたお金が払い戻されます。

それと同じように介護費も一定の自己負担額を超えた場合にはお金が払い戻されます。一定の自己負担額は所得によって異なってきますが、でも、最近、所得の高い人の上限金額が、3万7200円から4万4400円に引き上げられました。逆にいえば、どんなに金持ちであっても、4万4400円以上の負担はないということになります。

ただし、高額介護サービス費の対象外のものがあります。たとえば、老人ホームなどの居住費や食費、差額ベッド代、生活費は対象外です。また、在宅の場合は、福祉用具の購入費や住宅改修費は対象外となります。

2015年11月1日日曜日

10月からの介護福祉士試験のスケジュール



介護福祉士試験の場合はたいてい10月から勉強する人が多いです。10月から12月までの3か月間の勉強で充分合格できる試験だと思います。受験する人が高齢の方が多いので、その前から勉強していると忘れてしまうのだと思います。

10月  基本書
11月  過去問
12月  問題演習

をしている人が多いのではないかと思います。

私は最初、基本書を勉強していましたが、まったく頭に入りませんでした。しかたがないので過去問を解くことにしました。過去問のなかには、基本書の内容が頭に入ってなくても、結構、介護の常識問題で解ける問題がありました。基本書を勉強しなくても、介護の経験から点数の取れる問題があります。

私は過去問で5~6割を正答することができました。6割あれば合格する試験です。5割だと残念ながら落ちてしまいますが、基本書に時間をかけるよりも、過去問を何回も解いて、その解説を読んだ方が頭に入りました。新しい領域になっての過去問は4回しかありませんので、4回の過去問を繰り返し解いています。過去問は7割~8割は確実に解けるようになりました。

あとは、試験日の日まで、ひたすら予想問題や再度、過去問を解き続けようと思っています。

2015年10月31日土曜日

試験までのスケジュール



高校入試や大学受験、小学校受験や中学校受験、受験の場合はたいてい、1年間で勉強のスケジュールを立てます。

オーソドックスには、全体を3段階に分けて、

1.基礎期
2.応用期
3.直前期

というような感じの勉強のスケジュールを立てます。

1.基礎期はインプットが中心です。教科書、参考書を完璧に読み込みます。
2.応用期は問題演習です。問題を解きまくります。応用問題にチャレンジします。
3.直前期は自分の弱点をもう一回勉強し直します。健康管理も必要です。また、夜型の人は試験の時間に合わせて、昼型に戻します。

試験まで1年間以上ある場合は、余裕をもって勉強できます。暗記物に対しては、その人の記憶力の程度に合わせて、直前で暗記し直す必要もあります。

直前期では、新しい物に手を出してはいけません。今までやってきたことの復習になります。また、これまでやってきたことの暗記に力を入れてもいいと思います。でも、健康管理が第一です。無理な徹夜勉強は避けます。夜は早く寝るようにして、昼間に頭が動くようにします。

というのも、試験というのは合格点のところの1点勝負だからです。合格点前後のところで多くの受験生がひしめきあいます。そこで、1点取れるか取れないかで勝負がつきます。

2015年10月30日金曜日

インプットとアウトプット



インプットとアウトプットという言葉がある。

1.インプット
2.アウトプット

辞書で調べると、

インプットとは、外部にあるものを内部に取り込むことを言います。特に、コンピューター内部にデータを取り込むことを言います。入力(にゆうりよく)のことです。

アウトプットは、内部に入っているものを外に出すことです。特に、コンピューターのデータを外部に取り出すことを言います。出力のことです。


これを勉強に例えると、インプットは教科書から学ぶこと、講義やセミナーで学ぶことです。アウトプットは問題を解くことです。試験を受けることです。


こう考えると試験はアウトプットなので、インプットばっかりしていても仕方ありません。教科書を読んだり、参考書を読んだだけで、勉強した気になりますが、実際の試験はアウトプットなので、問題を解く練習しておかなければ、試験に合格することができません。


過去問や問題演習というのは、アウトプットしているようで、答え合わせや解説を読む段階では、インプットしているのです。アウトプットとインプットが繰り返されるので、理想の勉強のしかただと思います。

たしかに、最初に教科書や参考書を読んで、インプットしておかなければ、問題を解くことはできません。

だから、インプットとアウトプットのバランスの問題だと思います。問題を解いて、2割も解けないようでは、もともとの基礎知識が足りないです。

2015年10月29日木曜日

資格試験や受験の目的

資格試験や受験の目的は受かることです。介護福祉士試験でいえば、全体の6割の正答を書くことです。

第27回(平成26年度)の筆記試験の合格基準は総得点120点に対して、得点68点以上のものです。また、10科目群において、すべてにおいて得点があったものです。この68点でぎりぎり合格した人は多くいたはずです。逆に、67点で泣いた人も多くいたはずです。

介護福祉士試験では68点とれば合格です。120点の68点ですから、56.6%です。総得点の60%を基準としているので、6割とれば合格できる試験です。合格率は61%です。10人に6人は合格します。国家試験で合格率は61%は高い方だと思います。

しかも、3日や2週間で合格した人もいます。3日で合格された方は、たぶん、介護職員だと思います。介護の現場で働いた経験があれば、こんなことをしてはいけないという感覚があります。介護福祉士試験は、介護現場における常識問題も多いです。

それは、過去問を解けば、なんとなく理解できる範囲だと思います。私も過去問をひたすら解いて、どこが間違えたのか、しっかり理解することができれば、2週間で合格できることも可能だと思います。

暗記をしていなければ解けない問題もあります。でも、6割にこだわれば、暗記しないと解けない問題は捨てて、介護現場における常識問題で解けるような問題で6割を目指した方がいいと思います。

もちろん、暗記が得意な人は暗記すればいいと思います。残り2週間では暗記はむずかしいです。また、高齢の人は暗記はむずかしいと思います。

私もまったく暗記ができません。特に年代物や外国ものは苦手です。それでも過去問を解いたときには、6割を超えています。とにかく、ひたすら過去問を解いていこうと思っています。

2015年10月28日水曜日

天才



天才には

1.生まれつき才能がある
2.努力して上手になる

の2通りがありますが、生まれつき才能がある人も努力するわけですから、結局、才能プラス努力になるのかな。

中には努力し続けたら、いつのまにか、開花してしまう人もいます。もしかしたら、努力だけで、人間は開花するかもしれません。

野球でも、この前ドラフト会議がありましたが、プロになれる人は、ひと握りです。誰もがプロの慣れるわけではありません。それこそ、血のにじむような努力をしないといけないでしょう。

しかもスポーツの場合、怪我との戦いもあります。あまりに練習しすぎると、怪我をして、試合に出れなくなります。怪我をするほど練習する人がいれば、それはプロとしてやっていけるのかもしれません。

スポーツでも勉強でも、うまくなる方法はよい指導者に学ぶことです。指導者に練習のメニューを考えてもらって、それを実践できるように、スケジュールを立ててもらって、それを実践させてもらうことです。

家庭教師やコーチ、指導者がいなければ、自分でメニューを考えて、計画を立てて、それを実践しないといけません。

要は毎日の実践が必要です。そのためには計画を立てることが重要ですが、さらに大切なことは、毎日の習慣として定着させることです。

スポーツでうまくなろうと思ったら、毎日、練習する時間をとる必要があります。私は小さいとき、クラッシックギターを習っていましたが、毎日、最低1時間はスケール練習をしていました。

音楽でも、スポーツでも、勉強でも、毎日の習慣で練習することが大切です。しかも、基礎の練習の繰り返し練習です。つまり、素振りが大切です。


2015年10月27日火曜日

介護保険法改正のポイント(利用者の負担)



2015年に介護保険法が改正されたために、これまで、過去問で勉強してきた知識をいったん、クリアにしないといけません。今回の介護保険法改正のポイントをまとめてみたいと思います。

法律が改正されるには意味があります。要するに現行の法律では支障をきたしたので、改正するわけです。今回の法改正はどのような視点で施行されたのかというと

1.地域包括ケアシステムの構築
2.費用負担の公平化

です。


1.地域包括ケアシステムの構築とは、高齢者が住み慣れた地域や自宅での生活を継続できるようにするために、介護、医療、生活支援、介護予防を充実させようというものです。

しかし、予算も人材も施設も限りがあります。限られた資源やサービスを、より必要な人に、より効果的に提供するために、これまでの介護サービスのあり方や介護報酬などを見直そうという動きになっています。

そのための財源の確保と、利用者様の給付と負担のバランスをどのように取っていくのかというところが今回の改正点になっています。


まず、誰もが気になる利用者の負担ですが、

まずは、収入がある人の場合は

●所得が一定以上だと利用者の自己負担は2割


制度改正前までは、所得に関わらず利用料は1割負担となっていました。今回の改正で、

1.合計所得金額が160万円以上
かつ

2.年金と合わせて
「単身で280万円以上、夫婦で346万円以上」の年収がある場合


は2割負担になります。


これは第1号被保険者(65歳以上)が対象です。第2号被保険者(40歳から64歳まで)は所得が多くても1割負担のまま据え置かれます。


2015年10月26日月曜日

介護保険法改正



私は現在、平成28年1月の介護福祉士試験に向けて、勉強しているわけですが、どうも、その次に受けようと思っている介護支援専門員(ケアマネージャー)の介護支援専門員実務研修受講試験のことが気になってしかたありません。

介護支援専門員実務研修受講試験は平成27年10月11日に第18回の試験が終わったばかりですが、平成27年4月に介護保険法が改正されたために、試験内容がむずかしくなってきたということです。

介護支援専門員実務研修受講試験の合格率は年々下がってきています。そして、問題もむずかしくなってきています。介護支援専門員(ケアマネージャー)の資質を上げるためには仕方のない処置だとは思いますが、ぎりぎり資格が取れないのでは、すごく悔しい思いをしてしまいます。

昨年までは介護福祉士の資格を持っていたなら、介護支援分野の問題が免除されていました。今年からは、たとえ介護福祉士の資格を持っていても、介護支援分野の問題を解かないといけません。それだけ、勉強しなければならない範囲が増えたわけです。

さらにあと2回で、実務経験10年以上の方や、ホームヘルパー2級の方、介護職員初任者研修過程終了した人、社会福祉主事任用資格を持っている人の受験資格がなくなります。

保険、福祉、医療の法定資格を取らないといけません。もし仮に、来年、私が介護福祉士の資格を取得したとしたならば、そこから5年以上の期間が経たないと、介護支援専門員実務研修受講試験を受けることができません。

平成33年にならないと受験資格をもらえません。私は今54歳なので、還暦の60歳になって受験することになります。

もし、介護支援専門員実務研修受講試験の受講要件の猶予期間である平成29年までに、私の実務経験が5年以上であれば、平成29年、第20回の介護支援専門員実務研修受講試験を受けることができます。

2015年10月25日日曜日

介護支援専門員実務研修受講試験の実施について



介護支援専門員実務研修受講試験が一部改正されました。

1.保有資格取得者に対する試験の解答免除廃止
2.介護支援専門員実務研修受講試験の受講要件

です。1の方は平成27年、第18回の介護支援専門員実務研修受講試験で実施されてしまいました。

2の方は3年の猶予があります。すでに第18回は介護支援専門員実務研修受講試験は終わってしまったので、あと2回チャンスがあります。除外対象となる人は、この2年間、頑張って勉強しましょう。

どういう人が除外対象になるかというと、

1.社会福祉主事任用資格
2.ホームヘルパー2級課程修了
3.介護職員初任者研修課程修了
のいずれかの資格を所持している者で、5年以上の実務経験を有する者。

4.資格または研修修了の資格を、1つも所持していない人
所定の福祉施設等での相談援助、介護等に従事した期間が10年以上の者。



●新しい受験要件

介護支援専門員は、保健、医療、福祉について幅広い知識と技術が必要となるということで、

1.「保健、福祉、医療の法定資格保有者」
2.「相談援助業務の経験がある人」

に受験要件が限定される改正が行われました。(2015年2月12日、厚生労働省が各都道府県に通知)この法改正に伴い、保有資格取得者に対する試験免除が廃止されます。


●「保健、福祉、医療の法定資格保有者」

法定資格(介護福祉士、社会福祉士、精神保健福祉士、医師、歯科医師、薬剤師、保健師、助産師、看護師、准看護師、理学療法士、作業療法士、視能訓練士、義肢装具士、歯科衛生士、言語聴覚士、あん摩マッサージ指圧師、はり師、きゅう師、柔道整復師、栄養士、栄養管理士)を所持している者


しかも、今回は実務経験が5年以上ではなく、法定資格に基づく業務に従事した期間が5年以上です。

私の場合、今、実務経験3年ですので、第20回 平成29年度の介護支援専門員実務研修受講試験を受けることができますが、もし、来年の介護福祉士の試験に合格したとして、次に受験できるのは第24回 平成33年度です。

2015年10月24日土曜日

介護支援専門員実務研修受講試験の受講要件見直し


2年後に受験を考えている介護支援専門員実務研修受講試験だが、平成27年2月12日に厚生労働省が一部改正している。

新聞を読むと、平成27年2月12日に、厚生労働省は「介護支援専門員実務研修受講試験の実施について」の一部改正について、各都道府県に通知したそうだ。

今年は平成27年10月11日(日)全国的に介護支援専門員実務研修受講試験がありました。介護支援専門員実務研修受講試験に何人かの先輩たちも受験しました。

実は平成27年度 第18回から、変更されてしまったそうです。どこが変更されたかというと、保有資格取得者に対する解答免除を廃止されてしまいました。



●出題方法

出題は五肢複択方式。解答はマークシート方式


●試験時間

午前10時00分から12時00分まで(120分)

※点字受験者1.5倍、弱視等受験者1.3倍


●出題数

60問(介護支援分野25問、保健医療福祉サービス分野35問)



今年度(平成27年度 第18回))の試験から解答免除が廃止となりました。だから、今まで介護支援分野の免除を受けていて、勉強しなくてもよかったところが、勉強しなくてはいけなくなりました。

しかも、第18回試験の前に、介護保険法が大改正されてしまいました。特に予防給付の取り扱いが大きく変わってきます。介護保険制度が、ますます複雑になります。

解答免除がなくなったということは、複雑になった介護保険制度を新たに勉強しなおさなれけばいけません。去年までの学習の4倍は必要です。


2015年10月23日金曜日

介護支援専門員の仕事


介護福祉士の資格を取得すれば、実務経験5年以上で、介護支援専門員、ケアマネジャーの資格を取ることができます。

ケアマネジャーは、略称で、ケアマネと呼ばれています。ほとんどの人が「ケアマネ」と言います。介護福祉士も、たいていの人は「カイフク」と言ってます。

介護の世界では、「トクヨウ」とか、省略する人が多いです。最初は何を話しているのかよくわかりませんでした。利用者様やそのご家族の人に知られないように、話しているのかなと思っていましたが、ただ略しているだけです。意味不明です。

ケアマネは、その名前の通り、ケアマネージメントをする人です。ただのケアをマネージメントするのではなくて、介護保険制度に則って行わなければいけません。

要支援、要介護認定を受けた人からの相談を受けて、介護サービスのケアプラン(給付計画)を作成します。ケアプランの作成だけではなく、そのために、他の介護サービス事業者との連絡や調整などを行います。つまり、ケアの管理者です。

ケアマネは、おもに

1.居宅介護支援事業所
2.介護予防支援事業所
3.介護保険施設
4.グループホーム
5.小規模多機能型居宅介護事業所
6.その他

に所属することになると思います。つまり、それぞれの施設から求人があったときに採用されるということです。


○ケアマネの仕事

1.利用者の介護全般に関する相談援助
2.関係機関との連絡調整を行う



援助の流れは、

1.面接(インテーク)・・・利用希望者、家族はどのような介護サービスの希望をするか面接する。
2.査定(アセスメント)・・・どのような介護サービスが必要か査定する。
3.サービス計画、個別支援計画を作成(プランニング)・・・介護保険が利用できるようにサービス計画、個別支援計画を作成する。

4.評価(モニタリング)・・・サービスの利用開始後も提供されている介護サービスが適切か否かを定期的に評価する。

評価(モニタリング)した結果、要介護者と介護者の状況に合わせて再びアセスメント、プランニングをおこなう。




2015年10月22日木曜日

素振りの大切さ



花ちゃんがテニスクラブに通うことになりました。

最近のテニスクラブは、最初からボールを打たせてくれます。

最初にテニスコートを走って、準備体操をします。

うちの子みたいに初心者の子どもはラケットでボールをドリブルです。
ほかの子どもはサーブ練習をしています。

次にコーチが打つ球を返すレシーブ練習をします。
最後に、また、サーブ練習をします。

整理体操をして終わりです。
人数が多いので、練習試合はしません。

テニスクラブでは、ただ、ひたすら、サーブ練習とレシーブ練習です。
私はそれでいいと思っています。

家に帰れば、ひたすら素振り、素振り、素振り
素振りを1000回を毎日やれば上達すると思います。

野球も同じです。ひたすら素振りです。
ゴルフもいっしょです。ひたすら素振りです。

そのあと、バッティングセンターに行って打ち込みです。
ゴルフは打ちっぱなしです。

最後に試合、ゴルフの場合はラウンドです。

要するに「素振り」が大切です。


介護福祉試験もそうですが、試験勉強も同じです。
「素振り」に該当するのが問題演習です。

ひたすら、問題を解きまくります。
そして、時間を決めて、試験と同じ状況で、同じ数の問題を解きます。

試験勉強に必要なのは「問題演習」です。特に過去問の問題演習です。


最後に予想問題で、マークシートに書く練習をすればいいでしょう。

2015年10月21日水曜日

介護福祉士と介護士




娘(花ちゃん)がテニスクラブに入会しました。

しばらくは花ちゃんの育児日記を書いていたので、知っている人は知っているのかなって思っています。

しばらくは仕事が忙しくなって、というより、リストラされて右も左もわからない介護の仕事をはじめて、あわただしく毎日を忙殺されていました。


でも、ようやく3年目で、少しは要領を覚えて、こうして介護日記を書くことができるようになりました。

しかも、介護では実務経験3年で、介護福祉士の資格を取ることができます。


介護福祉士は医者や弁護士のような業務独占資格ではありません。

名称独占資格です。介護の仕事は誰でもできますが、介護福祉士の資格を取らなければ、「私は介護福祉士です。」と名乗ることはできません。


でも、「介護職員です。」「介護職です。」と名乗ることはできます。

また、「介護士です。」でも、「介護福祉士」と言ってないので構わないはずです。

私は、人から職業を聞かれたら、「介護職です。」と答えています。


介護福祉士の資格を取れば、実務経験5年で、ケアマネジャー(介護支援専門員)の受験することができます。

来年の介護福祉士試験に合格すれば、あと2年で、ケアマネジャー(介護支援専門員)の資格を取れることになります。




2015年10月20日火曜日

三大福祉資格



介護系の資格として、介護福祉士のほかに、社会福祉士、精神保健福祉士が
有名です。この三つの資格のことを三大福祉資格と呼んでいるそうです。


介護をしている人は、まず、介護福祉士の資格を目指します。今のところ
介護の仕事を3年すれば、受験資格を得ることができます。


再来年の第29回試験からは、これに「実務者研修」終了証が必要になります。
要するに、「実務者研修」終了証をくれる専門学校に行かないといけなくなります。


介護福祉士をとれば、次は、5年の実務経験で受験資格が得られる
ケアマネジャー(介護支援専門員)の資格を取る人が多いです。



ケアマネジャー(介護支援専門員)の資格は、介護福祉士だけでなく、
社会福祉士や精神保健福祉士の資格を持っていて、5年の実務経験があれば
受験資格があります。

ケアマネジャー(介護支援専門員)は、介護保険制度において、
ケアマネジメントを実施する有資格者のことです。

要支援、要介護認定を受けた人からの相談を受けて、
介護サービスの給付計画(ケアプラン)を作成します。
また、他の介護サービス事業者との連絡、調整などの取りまとめを行います。




介護福祉士からケアマネジャーになる人は多いです。


介護福祉士、社会福祉士、精神保健福祉士は業務独占資格ではありません。
その業務においては無資格者でも行うことができます。

私も無資格で、介護業務を行っています。

2015年10月19日月曜日

介護福祉士試験の時間



介護福祉士試験には筆記試験と実技試験があります。

筆記試験は午前の部と午後の部に分かれます。

午前の部は10時から11時50分の1時間50分です。

試験科目
「人間と社会」領域のなかの

人間の尊厳と自立
人間関係とコミュニケーション
社会の理解

のなかから16問です。それと


「介護」領域のなかの

介護の基本
コミュニケーション技術
生活支援技術
介護過程

のなかから52問です。

午前の部は合わせて、全部で68問です。
午前の部は1時間50分なので、1問あたり1分37秒です。
相当のスピードで解いていかないといけません。

試験テクニック的に言うと、1問あたり1分を目安にした方が
いいです。文章問題は時間がかかるので、少し余裕を持ちましょう。

最初の5分で全体を眺めて、残り10分を残すようにすると
1問あたり1分23秒です。

最初から解いていくのも、できそうな問題から解いていくのも
あなたの好みです。

ただし、いちいちマークシートに塗っていくのも時間のロスです。
最初に問題用紙に書き込んでいって、ある程度、まとめて
塗っていきましょう。

最後にマークシートに塗るのでしたら、マークシートに塗るための
時間を余裕持ってとっておきましょう。

最低10分は欲しいです。できれば20分前には、一度、問題を
解くのを止めて、マークシート塗りに専念して欲しいものです。


午後の部は13時45分から15時25分の100分です。

「こころとからだのしくみ」領域のなかから
発達と老化の理解
認知症の理解
障害の理解

のなかから40問です。

最後に総合問題が12問です。あわせて52問です。


午後の部は1問あたり1分55秒です。

でも総合問題は文章が長いです。

やはり、1問あたり1分の目安で進めていった方が無難です。

いったん、全部、解いて、マークシートを全部塗り終えてから
見直すこともできるわけですから。


わからない問題も、とりあえずはマークシートを塗ってください。
確率は20パーセントです。5つわからない問題があれば
1つは正解できます。

また、絶対に違う文をはずせば、もっと確率は高くなっています。

2015年10月18日日曜日

介護福祉士試験の勉強方法

介護福祉士試験の勉強方法

介護福祉士試験の勉強方法といえば、

ずばり過去問を何回も解くということです。

それも時間をきっちり計って解くということです。
できれば、試験直前にはマークシートで解答する練習をすれば、
試験対策としてはばっちりです。

ちなみに筆記用具は「HBの鉛筆」です。



テスト形式はすべて、五肢択一です。
1問1点の120点満点です。つまり、確率論からいくと24点は
必ず取れることになります。


筆記試験も実技試験も合格基準は

「問題の総得点の60パーセント程度を基準としており、問題の難易度で補正した点数以上の得点」とされています。

また、筆記試験については、試験科目10科目で、すべて得点がなくてはいけません。


120点の60パーセントなので、72点が目安」ですが、27回の介護福祉士試験では
68点以上のものが合格しました。 合格率は61パーセントでした。

つまり、2人に1人は確実に合格します。ほかの国家試験と比べたら、とんでもなく
いい合格率だと思います。

3か月の勉強でも十分だと思います。私はそろそろ重たい腰を上げようと思っています。
なかには、3日や2週間で合格したという人もいます。

3日はむずかしいにしろ、2週間なら、過去問を解き続けていけば、可能な気がします。
テスト形式は「五肢択一」なのですから、どんどん、おかしな文章は省いていけば
五肢択一から四肢択一、三肢択一、二肢択一と減らしていけばいいです。

とにかく6割を目指しましょう。68点で合格した人は52問は間違えています。

半分ではないけれど、4割は間違えていいのです。

過去問をやってみるとわかりますが、「これって当たり前じゃん!」という問題に
ぶつかります。

そういう感覚を増やしていった方がいいです。
五肢択一なので確率論でも24点はとれます。「これって当たり前じゃん!」で
4割は取れると思います。

4割を6割に引き上げるためには過去問を解いて、どうして間違えたのかをチェックして
また、過去問に挑戦してみてください。

最初は30点もとれない点数だったとしても、40点、50点と点数は伸びていきます。
過去問を繰り返して解いていくと、6割を超える日が必ずやってきます。


介護福祉士試験の過去問は24回から新しい試験分野での問題です。
過去問は24回、25回、26回、27回の4つを繰り返して、解いていきましょう。
とにかく、問題を解く感覚を身につけてください。

もし、試験まで2週間しかなかったら、この方法を採用します。


過去の試験問題
http://www.sssc.or.jp/kaigo/past_exam/index.html

過去の試験問題解説
http://impression1950.web.fc2.com/hikki/kk27-total.htm


介護福祉士試験は筆記試験は、上の2つのサイトだけで充分かなって思っています。

2015年10月17日土曜日

介護福祉士試験

介護職員になって3年たったので、平成28年1月24日(日曜日)に行なわれる
第28回(平成27年度)の介護福祉士国家試験を受けるように上司に勧められました。

介護の仕事は今は高齢化社会なので、ひくてあまたです。
別に介護福祉士の資格がなくても、介護の仕事をすることができます。

私も50歳を過ぎて、介護の仕事に就きました。何の経験もなく、老人の介護をすることは
恐かったですが、さすがに3年も立つと、仕事も板についてきた感じです。

今は介護士の資質が見直されています。介護福祉士国家試験も大幅な変更を
しょうとしています。

今回の介護福祉士試験を最後に、介護福祉士の資格をとる受験資格が変更されます。

これまでは、3年の介護現場での実務経験があれば、受験することができました。
でも、第29回(平成28年度)からは、

1.実務経験3年以上 かつ 2.実務者研修終了の方となります。

つまり、どこかの専門学校に行って、実務者研修の終了証をもらわないといけません。
それだけ、時間とお金がかかるということです。



第28回試験の概要です。介護福祉士の試験には、筆記試験と実技試験があります。

最初に筆記試験があり、筆記試験の合格者に実技試験があります。


○試験期日

第28回試験 筆記試験 平成28年1月24日(日曜日)

実技試験 平成28年3月6日(日曜日)



○試験地

筆記試験(34試験地)

北海道、青森県、岩手県、宮城県、秋田県、福島県、群馬県、埼玉県、千葉県、東京都、神奈川県、新潟県、石川県、岐阜県、静岡県、愛知県、京都府、大阪府、兵庫県、和歌山県、鳥取県、島根県、岡山県、広島県、香川県、愛媛県、高知県、福岡県、長崎県、熊本県、大分県、宮崎県、鹿児島県、沖縄県



実技試験(12試験地)

北海道、青森県、宮城県、東京都、石川県、愛知県、大阪府、広島県、香川県、福岡県、鹿児島県、沖縄県




○試験科目

1 筆記試験(10科目群)

    1人間の尊厳と自立、介護の基本、
    2人間関係とコミュニケーション、コミュニケーション技術、
    3社会の理解、
    4生活支援技術、
    5介護過程、
    6発達と老化の理解、
    7認知症の理解、
    8障害の理解、
    9こころとからだのしくみ、
    10総合問題


2 実技試験

介護等に関する専門的技能



5 受験資格

    (1) 特別養護老人ホームや介護老人保健施設の介護職員など、主たる業務が介護等の業務である方、介護保険の指定訪問介護事業所の訪問介護員(ホームヘルパー)などで、介護等の業務に従事(在職期間が3年以上、実働日数が540日以上)した方(平成28年1月23日までに3年以上の受験資格を満たす方を含みます)

    (2) 高等学校又は中等教育学校(専攻科を含む)において、福祉に関する所定の教科目及び単位を修めて卒業した方(平成28年3月31日までに卒業見込みの方を含みます)

    (3) 特例高等学校(専攻科を含む)において、福祉に関する所定の教科目及び単位を修めて卒業した後、介護等の業務に従事(在職期間:9ヶ月以上、実働日数135日以上)した方(平成28年1月23日までに9ヶ月以上の実務経験を満たす方を含みます)



○ 受験手数料

13,140円


○ 合格者の発表


3月下旬